夏休みだから、暑い夏にこそ、熱い青春を感じたい!
小学高学年、中学生におすすめしたい!夏休みが物語になった小説を【中学入試で出題された本】から選んでみました。
多くの本の主人公は小学高学年、中学生なので、共感しながら、自分の気持ちを代弁してくれているかのように読めるはずです。
自分に合った本を選んで、楽しい夏休みのお伴にしてください。
『この夏の星を見る』
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【著者】辻村深月
【出版社】KADOKAWA
★本の形
連作短編集
★主人公
3人の中高校生
茨城 亜紗は高校の2年生、天文部
東京・渋谷 真宙(まひろ)は中学1年生 学校で唯一の男子
長崎・五島列島 円華(まどか)は高校の3年生 吹奏楽部から訳あって天文部
★どんな夏休み?
コロナ禍で、もがき、苦しみ、悔しさのあった夏休み
2024年、中学入試、高校入試で数多く出題された本です。
本が出版されたころから、子どもたちの素直な本当の気持ちがリアルに書かれていて、おもしろい!と絶賛されていました。
本屋さんでは、人気図書として、目立つ場所に、山積みで置かれていたのを見た人も多いはずです。
この本に登場するのは、中高校生たち。
はなれていても、一緒になにかを成し遂げるのは楽しい
ほんの数年前に経験した、2020年のコロナ禍での夏
人間ってアッという間に、苦しみ、辛さ、悔しさ、恐ろしさ、怒りを案外ケロリと忘れてしまう生き物ですが、コロナ禍で感じたさまざまな想いは、こうして本に残っています。
『青いスタートライン』
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【著者】高田由紀子
【出版社】ポプラ社
★本の形
長編小説
★主人公
佐渡の祖母宅で夏休みを過ごす小学5年生の颯太
★どんな夏休み?
親と離れて佐渡にある祖母の家で過ごし、オープンウォータースイム(自然の水域で行われる長距離の水泳競技)に挑戦する夏休み
海で泳ぐ難しさって想像できますか?
プールで泳ぐのとは、まったく違うむずかしさがあるんです。
小学5年生の颯太くんは、おばあちゃんの家で過ごす夏休みに大挑戦をします。
それは”佐渡の海でオープンウォータースイム”!
波立つ海を、1キロも泳ぐ、とっても過酷なことです。
颯太くんは、参加を決心するまで、練習の間にも、たくさんの経験をして、多くの人たちとふれあい関り合って、今まで知らなかったことをどんどん吸収して、成長していくのです。
颯太くんは無事に泳ぎきったときに見える世界はどう変わっているのか?
本を読んで確かめてみてください。
ひとつのことを成し遂げる、その充実感が心地よい!自然のなかで成長する涼しさが味わえます。
『君が夏を走らせる』
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【著者】瀬尾まいこ
【出版社】新潮社
★本の形
長編小説
★主人公
高校2年生の太田君
★どんな夏休み?
育児に奮闘する夏休み
★前作あり
太田君の中学生時代の物語、『あと少し、もう少し』がある
大人気の青春駅伝小説『あと少し、もう少し』の続編ともいえる小説!
駅伝メンバーの中のひとり、不良少年太田君の高校2年生の夏休みを描く
あんなにもまぶしく青春していた太田君ですが、高校生になり、ろくに学校に行かず、なんとなく毎日をだらりと過ごしていたのですが。
先輩から一本の電話夏休みを一気に変えてしまいます。
なんと先輩の一歳の娘鈴香の子守をすることになるのです!
赤ちゃんに振り回される太田君に笑い、だんだんと通じあえてくる二人に涙し、人を育てる素晴らしさに感動する。
思うようにはならない赤ちゃんとの生活をとおして、太田君はいろんなことに気づくのです。
本を読みながら、太田君と一緒に、ステキな育児夏休みを楽しんでみてください。
『キッドナップ・ツアー』
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【著者】角田光代
【出版社】新潮社
★本の形
長編小説
★主人公
小学5年生の少女、ハルちゃん
★どんな夏休み?
誘拐される夏休み
「夏休みの第一日目、私はユウカイされた」
衝撃の一文で物語は始まります。
え~!誘拐って、犯罪だよね。事件だよね。
ニュースになっちゃうような物語なの、としょっぱなから物語にひきこまれてしまいます。
誘拐犯は、なんと”お父さん”!!
誘拐されたハルちゃんの夏休みはどうなってしまうのでしょうか?
なぜお父さんは誘拐なんてしたの?
気になりますよね~?
さっそく読んでみてください。
『夏にネコをさがして』
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【著者】西田俊也
【出版社】徳間書店
●本の形
長編小説
●主人公
小学6年生の佳斗くん
●どんな夏休み?
亡くなったおばあちゃんの猫を探す夏休み
初めての町で過ごす、初めての夏休み。
友だちもいない夏休みを、どう過ごしましょう?
亡くなったおばあちゃんの家に引越してきた佳斗くんは、猫のてんちゃんを町中をめぐり探すうちに、たくさんの人達と出会います。
今まで知らなかったこと、気づかなかったこと、想像もしなかったことにぶつかりながら、一歩一歩成長していく佳斗くんと一緒に、猫を探す近所の旅に出てみてください!
ちょっと大人になる夏休みを過ごせます。
『シャンシャン、夏だより』
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【著者】浅野竜
【出版社】講談社
●本の形
長編小説
●主人公
小学6年生の土田野歩人(つちだのぶと)くん
●どんな夏休み?
クマゼミ自由研究を通して自然のことや、友だちのことを知る夏休み
農家に生まれた野歩人くんは、小学6年生にして、将来農家を継ぐことが当然だと思われている。
でも、野歩人くんだってみんなとおんなじように、自分の将来は自分で決めたいと思っているのです。
そんな野歩人くんは、夏休みにいろんなことを経験します。
クラスメイトの川村ちとせちゃんについて知らなかった一面をみたり、私立中学校を受験する友達のカモッチの本当の気持ちを知ったり、自由研究を通して自然について考えたり。
野歩人くんの夏休みを通して、自分のことだけじゃない、自然のこと、社会のこと、地元のこと、そしてお友達のこと、家族のことを考えてみるキッカケになる本です。
『月白青船山』
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【著者】朽木祥
【出版社】岩波書店
●本の形
長編小説
●主人公
中学2年生の兵吾くん、小学5年生の主税(ちから)君の兄弟と、小学5年生の鈴音ちゃん
●どんな夏休み?
鎌倉時代にタイムスリップする夏休み
なんて読むんだろう?この本。
そのまんま、「つきしろあおふねやま」と読みます(笑)
うわ、なんだか、ややこしい本なのかな?と思ってしまったかもしれませんが、心配いりません!
『月白青船山』は、現代と過去をタイムスリップする、歴史ファンタジー冒険小説なんです。
3人の少年少女がタイムスリップするのは、鎌倉時代。
そこは、時間が止まってしまっている鎌倉の”とある場所”にワープしてしまいます!
え~、この後3人はどうなるの、現代にもどれるの?
鎌倉時代ってどんな感じなんだろうか?
と、読めば読むほど、ワクワクがとまりません。
鎌倉という場所や、鎌倉時代にも興味がわいてくるし、夏休みを「鎌倉」三昧で過ごしてみては。
『ある晴れた夏の朝』
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【著者】小手鞠るい
【出版社】偕成社
●本の形
長編小説
●主人公
日系アメリカ人のメイちゃん、高校生
●どんな夏休み?
アメリカの8人の高校生たちが繰り広げる、広島・長崎に落とされた原子爆弾についてのディベートにより、原爆が投下されたあの夏、1945年8月がよみがえる
あなたは原爆投下に賛成ですか?反対ですか?
と聞かれたら、どう答えますか?
その理由はどう答えますか?
ディベートの参加者は、日系アメリカ人のメイ(主人公)をはじめ、アイルランド系、中国系、ユダヤ系、アフリカ系と、人種や彼らのバックグラウンドが違う面々がそろっています。
だからこそ、いろんな意見が飛び交います。
さらには、原爆の話をきっかけに、真珠湾攻撃、南京大虐殺など戦時中に起こったことについても取り上げられますし、人種の問題にも発展し、どんどんディベートは盛り上がっていきます。
原爆について考えるキッカケにもある貴重な物語です。
そして、ディベートの魅力にも、ひきつけられます。
人のきもちを惹きつける話し方、話す順番による駆け引き、相手の気持ちに寄り添いながらも自分の意見を述べるテクニックなど、ディベートって、こんなにもおもしろいのかと感動しちゃうはずです。
この本を読んで、原爆投下について誰かと真剣に話してみませんか?
『Surf Boys(サーフボーイズ )伝説になった12歳の夏』
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【著者】南田幹太
【出版社】PHP研究所
●本の形
長編小説
●主人公
小学6年生の亮
●どんな夏休み?
サーフィンでつながる友情、青春の夏休み
サーフィンの小説って珍しいからワクワクしちゃいます!
1960年の湘南を舞台にした、大波を制して「湘南のレジェンド」となった幻の小学生サーファーの、友情あり、青春あり、成長ありの物語
暑い夏に、熱い友情、熱い戦い。
小学6年生の夏はとにかく熱い!
そして、さらにはその伝説に憧れる地元少年たちの夏も書かれていて、過去と現代をも“サーフィン”がつないでいます。
あ~、海に行きたい!
『わたしの苦手なあの子』
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【著者】朝比奈蓉子
【出版社】ポプラ社
●本の形
長編小説
●主人公
小学6年生の少女、ミヒロちゃんとリサちゃん
●どんな夏休み?
苦手なクラスメイトと過ごす夏休み
夏休みの宿題は「苦手なものを克服する」
あなたなら、なにを克服しますか?
小学校最後の夏休み、ミヒロちゃんは、苦手なクラスメイトのリサちゃんを克服することに決めた!
そして、リサちゃんは「ありのままの自分をうけいれることに」決める。
そんな二人の女の子に友情は芽生えるのでしょうか?
苦手なものを克服したら、きっと新しい景色が見えてくるはず!
繊細な気持ち、優しい気持ちをもつ、女の子ふたりの友情&成長物語です。
『みつばちと少年』
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【著者】村上しいこ
【出版社】講談社
●本の形
長編小説
●主人公
集団生活が苦手な中学1年の松井雅也
●どんな夏休み?
両親と離れ、いろいろな年齢や立場の子どもたちと共に暮らす夏休み
発言するたびに周囲から避けられてしまう雅也は、集団の中でうまくやっていけない。
中1の夏休み、養蜂場で働くおじさんのいる北海道へきた雅也は、さまざまな事情を抱えた、年齢のちがう5人の子どもたちが暮らす「北の太陽」でお世話になることになります。
「北の太陽」を運営するおばあさんや、子どもたちとふれあいながら雅也は大きく成長していきます。
素直な気持ち同士でぶつかり合ったり、さみしい気持ちがあふれでちゃったり、自分の自信がもてなくて八つ当たりしたり、子どもらしい行動や心情がていねいに書かれています。
自分とは違った、相手の気持ちを考えられるようになる雅也くんが、大人への一歩を踏み出します。
『はじめての夏とキセキのたまご』
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【著者】麻生かづこ
【出版社】講談社
●本の形
長編小説
●主人公
都会から田舎へ引っ越してきた世夏(せな)
●どんな夏休み?
引っ越し先の田舎で、あたらしい友達と過ごすはじめての夏休み
山ばかりの田舎で、落ち込み気味の世夏が出会ったのは、ふたりの少年。
世夏と少年二人の3人には、偶然にも共通点があった。
それは「恐竜好き」なこと。
この出会いによって、世夏の日常が変わり始めます。
田舎での”はじめての夏休み”は、化石の発見に行く!
同じ趣味をもつ友達と過ごす夏休みって、さいこうに楽しいです。
『14歳の水平線』
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【著者】椰月 美智子 (著)
【出版社】双葉社
●本の形
長編小説
●主人公
沖縄の実家に帰省した父親の征人と、沖縄でキャンプをすることになった息子の加奈太
●どんな夏休み?
息子は、初対面の男子たちとともにキャンプで過ごす夏休み
父親は、故郷で自分の14歳の夏休みに想いをはせる
中学2年生がもつ、モヤモヤ思春期とさわやかな青春の両方を描いた、映画『スタンド・バイ・ミー』のような物語です。
だれもが通る14歳の夏。
両親が離婚し父親の征人と暮らしている中学2年生の加奈太は、家でも学校でもなにかとイラついてしまう日々を過ごしていました。
そんな加奈太は、夏休みに、父親の故郷の島で中2男子限定のキャンプに参加することになります。
一方、思春期の加奈太の気持ちを理解できず、息子とすれ違う日々になやんでいた父親の征人は、故郷にもどり、かつて14歳だった30年前の日々に引き戻されてゆきます。
14歳の息子と、かつて14歳だった父親の、人生でたった一度の「14歳の夏」が始まります。
なぜかムシャクシャして、現実が大きく振りかかり始め、だれかに甘えることが難しくなり、自分に自信がなくなり、人に嫉妬したり 異性をみて胸がドキドキしたり。
今まで経験したことのない、言葉ではうまく言い表せない、モヤモヤした気持ちを、いっぱい心に抱えた14歳。
思いっきり心で、体で、いろんなことを感じながら、14歳の夏を過ごすのです。
彼らのひと夏の友情がまぶしすぎです。
『夏のカルテット』
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【著者】眞島めいり
【出版社】講談社
●本の形
長編小説
●主人公
中学1年生の霜村典ツカサ(男子)
●どんな夏休み?
バンドをとおして友達を理解し、友達のための勇気をもてるようになる!友情が生まれる、青春の夏休み
夏休みにやってみたいことってありますか?
中1の夏休み、図書室当番で集まったクラスも部活もバラバラな4人(男3人女1人)、ツカサ、ササヤ、ミキ、カノ(女子)は、夏休みのグループ課題のためバンドを結成しようと思いつきます。
4人で集まり互いのことを話すうちに、夏限定のバンドは、4人にとってかけがえのないモノになっていきます。
が、休み明け、SNSにアップしたバンドの動画映像がもとで、思わぬ出来事がおきてしまいます。
4人の友情もここで終わってしまうのでしょうか……。
「夏っていいよな~」と本を読み終わった後、きっとつぶやいてしまうはず!
キラキラしたかけがえのない夏を過ごした4人、お互いを想い合う友情が芽生える4人が、とってもうらやましくなります。
『夏の体温』
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【著者】瀬尾まいこ
【出版社】双葉社
●本の形
中編小説2編「夏の体温」「魅惑の極悪人ファイル」と、短編小説「花曇りの向こう」1編
●主人公
中編小説「夏の体温」
小学3年生の瑛介
●どんな夏休み?
入院中に出会った、同学年の少年と過ごす夏休み
夏休みだけど、小学3年生の瑛介は病気の経過観察で1ヶ月以上も入院中。
退屈な夏休みと思っていたら、同学年の男子壮太が病院にやって来た!
おもしろい友達ができて、楽しくなる毎日だったのに、壮太の検査入院はあっという間に終わってしまうから、2人でいられるのは、あと少し。
明るくふるまっているけれど、またひとり病院に残されてしまう瑛介。
ほんとうの瑛介の気持ちを理解してくれる人はいるのかな?
*中編小説「魅惑の極悪人ファイル」は大学生が主人公の物語。(小学高学年や中学生にはちょっと早いかな?)
*短編小説「花曇りの向こう」は、中学1年生の国語教科書に載った作品です。
『永遠の夏をあとに』
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【著者】雪乃紗衣
【出版社】東京創元社
●本の形
長編小説
●主人公
小学6年生の拓人
●どんな夏休み?
不思議な夏休み
拓幼い時に行方不明だった2ヶ月間の記憶がない拓人と、バイオリンをもった弓月小夜子(サヤ)という年上の見知らぬ少女が過ごす、1999年の夏休み。
ファンタジーで、ノスタルジックな世界観のある小説です。
1999年というレトロな雰囲気が、現代っ子たちには新鮮なはず!
難しいことは考えずに、物語にどっぷりつかって、楽しんでみてください。
『魔女ラグになれた夏』
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【著者】蓼内明子
【出版社】PHP研究所
●本の形
長編小説
●主人公
北京のオリンピックの年に生まれた3姉妹の末っ子、岬ちゃん。小学6年生。
●どんな夏休み?
2020年東京オリンピックの開かれた夏休み
2024年、パリオリンピックの夏にピッタリの小説があります。
2020年東京オリンピックが開かれた(実際は延期になった)夏の物語です。
青森市で食品スーパーを営む棚山家の三姉妹は全員、シドニー、アテネ、北京のオリンピックの年に生まれているという、オリンピック姉妹!
3姉妹の性格はバラバラ。
特に、末っ子の岬ちゃんは、頼れるが自由奔放な次女の富美(あてねちゃん)を要注意人物と思っています。
自己主張が苦手な岬ちゃんが、姉妹や友達をや幼なじみ・要との関わりを通して成長していく、人情味あふれる夏休み物語です。
『奮闘するたすく』
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【著者】まはら三桃
【出版社】講談社
●本の形
長編小説
●主人公
小学生5年生の佑(たすく)
●どんな夏休み?
大切なおじいちゃんの変わりゆく気持ちや姿を理解していく夏休み
学校の先生の提案(ほぼ指示)により、たすくは祖父が通うことになったデイサービス(通所介護施設)の体験レポートを友達の一平と二人で書くことになる。
たすくは、認知症がすすむ祖父を目の当たりにする現実の辛さとともに、子どもに逆戻りしたような老人たちと接する楽しさなど、デイサービスでいろんなことを経験していく。
また、おじいちゃん自身が認知症になってしまったことを辛く思っていることがたすく君は感じ取っていきます。
おじいちゃん側の気持ちも書かれているのが読みどころだなと思いました。
お年寄りと過ごさないとわからないことばかりがつまった物語
介護、認知症について考えるきっかけにピッタリの本です。
『しずかな日々』
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【著者】椰月美智子
【出版社】講談社
●本の形
長編小説
●主人公
小学5年生の光輝
●どんな夏休み?
祖父の家で、友達とともに、昔ながらの夏の楽しみを経験する夏休み
母と二人暮らしで、いつもひとりぼっちだった光輝のはじめてだらけの夏休みは?
今までほとんど会ったことのない祖父の家で過ごす夏休みが始まります。
広い庭でラジオ体操をしたり、縁側に座ったり、きゅうりの漬物をかじったり、冷たい井戸水を飲んだり、塩をかけたスイカを食べたり。
光輝だけでなく、光輝の初めての友達3人にとっても、目新しいことばかり。
母親と別れて暮らすことで、光輝はどんどん成長し、友達3人とも友情を深めていきます。
旅行に行かなくっても、夏休みって満喫できるんです。
『ぼくたちのP(パラダイス)』
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【著者】にしがきようこ
【出版社】小学館
●本の形
長編小説
●主人公
中学生の雄太
●どんな夏休み?
山のなかで、大学生たちの仲間の一員となり過ごす夏休み
ユウタは、ちょっと人が苦手で、あまり友だちがいない少年ユウタは、夏休みにおじさんの別荘に行くことになります。
別荘で快適な夏休みをすごせると喜んでいたのに……。
5時間ものつらい山登りの末にたどりついたのは、電気も通ってない山小屋でした!
おじさんは、大学の先生で、山の保全活動をしているのです。
自然を相手にして、大学生たちと学び、活動をともにするなかで、ユウタは大きく成長していきます。
ユウタと一緒に、山のおもしろさと、恐怖を味わってみませんか?
『しずかな魔女』
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【著者】市川朔久子
【出版社】岩崎書店
●本の形
長編小説
物語のなかに「もう一つの物語」がある
●主人公
学校に行けなくなり、図書館に通っている、中学1年生の草子ちゃん
●どんな夏休み?
図書館で司書さんからすすめられた「しずかな魔女」の物語のなかの夏休み
自分の気持ちをはっきり言えない、自分に自信がない、学校で過ごす自分はにせものだ、自分は弱虫だ
そんな「自分がきらいだ」と思っている人におすすめしたい本です。
この物語には、もうひとつの物語「しずかな魔女」が入りこんでいます。
その「しずかな魔女」こそが、ふたりの小学生ひかりちゃんと野枝ちゃんが過ごす、キラキラしたまぶしい夏休みの物語なのです。
司書の深津さんの「しずかな子は魔女に向いている」という言葉の意味を探る草子ちゃんが、「しずかな魔女」を読み終えてどうなるでしょうか?
魔女になったら、魔法で自分を変えられるのかな?
魔女になるために必要なこととは何?
草子ちゃんと一緒に、物語の世界へ入り込んでみませんか。
『夏の庭』
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【著者】湯本香樹実
【出版社】新潮社
●本の形
長編小説
●主人公
小学6年生の少年3人
●どんな夏休み?
3人の少年の、生涯、忘れられない夏休み
長く読み継がれている、名作といわれる作品です。
思春期の少年3人が、もつ死への興味。
残酷だけど、「あ~わかる」と、共感できる子どもは、あんがいたくさんいるはずです。
生ける屍のような老人に、ちかいうちに訪れる「死」を見ようと「観察」を始めた少年たちだったが。
なんだか老人はだんだん元気になっていくようで……。
老人の死を彼らは見ることができるのか?
そして、そのとき、かれらは何を思うのか?
確実にわかることは、彼らはこの夏を生涯忘れることはないだろうということかな。
【中学入試出題本より厳選】夏休みが物語になった小説リスト
【中学入試で出題された】夏休みだから読みたい物語、暑い夏にこそ熱い青春を感じたい小中学生におすすめ本を紹介しました。
自分に似た子どもの物語を読んでもいいし、自分とはまったく違うなと思う子どもの物語を読んでもおもしろいと思います。
気になる本があったら読んでみてくださいね。
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