主役タイプじゃない中学生・高校生におすすめの本。
自分はキャプテンや委員長といった目立つタイプじゃないという人にこそ、読んでほしい本を紹介します。
『ホケツ!』は、ずっとサッカー部の補欠の大地君の青春物語です。
この本を読めば、ホケツだって大活躍している!仲間に大切にされている、主役を支える縁の下の力持ちなんだとわかります。
裏方タイプの人でも、自信がもてるようになります。
中学生から高校生向けですが、中学入試でも出題されている作品です。本を読みなれている子なら小学校高学年でも読みこなせます。
児童書、ヤングアダルト(YA)ブック、中学受験出題本のおもしろさにどっぷりにハマっている私が実際に『ホケツ!』を読んで紹介します。
『ホケツ!』小野寺史宜
【著者】小野寺史宜
【出版社】祥伝社
*アマゾンに試し読みあり
- 主人公:高校3年宮島大地くん
- ページ数:312ページ
- テーマ:友情 家族 恋 成長 部活
- サッカー部の物語
- 中学入試で出題されている作品
おすすめ8つのポイント
<Q1>文章量・形式・注意シーンは?
- 物語の形式:長編小説 連作短編3つとしても読める
- 物語のボリューム:長め
- 注意シーン:あり
長編小説で文章量も多めですが、読みやすい本です。
高校生で喫煙し停学になってしまう子が登場します。(喫煙シーンはなし)
子どもに読ませていいかは各家庭の判断でお願いします。
<Q2>おすすめの年代は?
中学生から高校生向けです。
本を読むのに慣れている子なら小学高学年生でも読めます。
<Q3>主人公はどんな子?
高校に入ってからずっとサッカー部の補欠、高校三年生の宮島大地。
両親が離婚したあと、一緒に暮らしていた母親が病気で亡くなり、それから母の妹叔母さんと暮らしている。
バリバリに働く叔母さんのおかげで難なく生活しているが、叔母さんにどこか気をつかってしまうこともある。
<Q4>作者はどんな人?
作者は、小野寺史宜さん
【代表作】
2019年の本屋大賞第2位を受賞した『ひと』、続く 『まち』『いえ』は下町荒川青春3編になっています。
2021年8月発売の『とにもかくにもごはん』は、子ども食堂を題材にした作品です。
中学入試出題作品には、『今日も町の隅で』があります。
短編「カートおじさん」が2021年桐朋中学校で、短編「梅雨明けヤジオ」が2019年浦和明の星中学校で出題されました。
<Q5>読書中や読んだ後どんな気分になる本?
おもしろい
恋をしたくなる
青春ってさわやかだな
続きが気になる
<Q6>どんな中学生・高校生におすすめ?
●リーダータイプじゃない中学生・高校生
●部活に燃えている中学生・高校生
●恋をしている・好きな人がいる中学生・高校生
●親との関係に悩んでいる中学生・高校生
●サッカーが好きな中学生・高校生
<Q7>朝読書で読めるかな?
3段階【1.難しい 2.挑戦してみて 3.ピッタリ】のうち「2.挑戦してみて」
長編小説なので読み終えるまで時間はかかりますが、学校生活の物語なので楽しく読みきれるはず。
主人公の大地くんと一緒に、サッカー部のなかで勃発する問題、自分自身の問題、仲間の恋愛問題を考え、悩み、ドキドキしながら読める本です。
<Q8>中学入試で出題されたことあるの?
あります。
2021年都市大学等々力中学校の入試問題で出題されました。
出題箇所は物語のクライマックスシーン。ずっと補欠だった大地が試合にでるシーンです。
2020年には、浅野中学校の入試問題でも出題されました。
読書感想文のテーマおすすめ5つ
『ホケツ!』を読んで読書感想文を書くときにテーマになりそうなものを選んでみました。
物語がおもしろくて、読書感想文が書きにくい気がしました。
- 自分と近い登場人物はいた?
- 自分ならサッカー部の誰が好き?誰に恋をする?
- 苦手な登場人物はいた?
- 自分が万年ホケツだったらどう感じる?部活続ける?
- 一番印象に残ったシーンはどこ?その理由は?
自分なりに感想文が書きやすいテーマを選んでみてね
あらすじ・感想
『ホケツ!』は、プライドもあり弱さもあるサッカー部男子たちの物語「THE青春」という本です。
【出版社のあらすじより】
サッカー部引退を間近に控えた高校三年生の宮島大地は一度も公式戦に出場したことがない。だが、母を亡くしてから同居している絹子伯母さんには「レギュラー」と嘘をついていた。最後の大会が終わったら進路を決めなければならない。悩む大地に十二年前に家を出た実父から突然、連絡があり…。家族、仲間、将来―迷いながら自分だけのポジションを探し出す物語
仲間から教えてもらう、自分では気づかなかった自分の「良さ」を知るなんて最高!
いい人代表みたいな大地くん
しかも恋のキューピットとしてあがめられている(笑)
万年ホケツでもぜんぜん自分を卑下していないのがスゴイ!
太宰治のように、俺なんてダメな男なんだなんて考えるナルシストではないのが、今どきボーイなのかも
自分はこんなもん、と諦めもあるのかもしれない
でも大地くんは誠実にサッカー部のいろいろな仲間達と関わり合い、仲間の意外な面をとおして、自分自身とも向き合っていくのです。
仲間から自分のいい面を教えてもらう、自分では気づかなかった自分の「良さ」
それが大地くんのこれからを生きる道しるべになるんだろうなと思うと、大地くんがさらにいい男になりそうな予感でいっぱいです
まとめ
『ホケツ!』は、主役タイプじゃない中学生・高校生におすすめの本です。
自分はキャプテンや委員長といった目立つタイプじゃないという人にこそ、読んでほしい。
ホケツだって大活躍している!仲間に大切にされている、主役を支える縁の下の力持ちなんだとわかり、裏方タイプの人も自信がもてるようになる本です。
今回紹介した本『ホケツ!』はこちら
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