中学生・高校生におすすめしたい「コージーミステリー」本を紹介します。
読みやすくて、わかりやすい、謎解きミステリー本をそろえてみました
おどろおどろしい殺人はないので、怖いモノや気持ちわるいものが苦手な人でも、安心して読めるミステリーを紹介しています。
背筋がヒンヤリするものや、心が温かくなるもの、驚きでいっぱいのミステリーあり!
短編集もあれば長編小説もありますが、どの本も一気読みしたくなるくらい面白い本を集めたので、自分の好みのミステリーを見つけてぜひ読んでみてくださいね。
児童書、ヤングアダルト(YA)ブック、中学受験出題本のおもしろさにどっぷりにハマっている私が実際にミステリー本を読んで「いい!」と思った本を紹介しています
- 盲導犬が活躍するミステリー『わんダフル・デイズ』
- 明治時代ミステリー『かくして彼女は宴で語る 明治耽美派推理帖』
- 過去の事件が引き起こすミステリー『15歳のテロリスト』
- 男子高校生コンビのミステリー『本と鍵の季節』
- ランチ合コンで事件解決『ランチ探偵』
- 小学生探偵が活躍するミステリー日本編『僕の神さま』
- おいしいお菓子で謎解きミステリー『ときどき旅に出るカフェ』
- 人間の怖さを感じるミステリー『笑うマトリョーシカ』
- 孤独な中学生のミステリー『探偵はぼっちじゃない』
- 童話に入りこむミステリー『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』
- 理系ミステリーといえば『探偵ガリレオ』
- 闇をかかえた高校生のミステリー『放課後の嘘つきたち』
- 本と人を繋ぐミステリー『本バスめぐりん。』
- 高校生の日常ミステリー『早朝始発の殺風景』
- 中学生・高校生におすすめ【読みやすい!コージーミステリー本国内編】紹介本リスト
盲導犬が活躍するミステリー『わんダフル・デイズ』
【著者】横関大
➡ドラマ化で話題となった『ルパンの娘』の作者
【出版社】小学館
【単行本発売】2021年2月
*アマゾンに試し読みあり
- 連作短編集
- 主人公:盲導犬を育てる訓練士阿久津と研修生の歩美の男女コンビ
- 「盲導犬訓練施設」の訓練士と研修生の男女ふたりが、町で起こった盲導犬をめぐる謎に挑むミステリー
犬が好きな人、盲導犬に興味がある人におすすめミステリー
盲導犬についての知識も身につくミステリーでもあり、盲導犬の忠誠心に心を癒され、盲導犬を愛する人たちの温かさを感じる心あたたまるミステリーです。
王子さまのような整ったルックスだけど風変りな訓練士の阿久津と、元看護士で世話好きな研修生の岸本歩美ふたりの探偵コンビのおもしろさも魅力!
テレビドラマをみているように楽しめるミステリーです。
明治時代ミステリー『かくして彼女は宴で語る 明治耽美派推理帖』
【著者】宮内 悠介
【出版社】幻冬舎
【単行本発売】2022年
*アマゾンに試し読みあり
- 連作短編小説(ページ数:320ページ)
- 主人公:明治時代に実在したパンの会のメンバーたち
- 明治時代、パンの会の歌人や芸術家が市中で起こった謎を解き明かそうとする物語
明治時代の雰囲気、仲間うちでワイワイ謎を解いていく雰囲気を味わいたい人におすすめ
教科書で学んだ人たち、北原白秋、石川啄木、与謝野晶子・鉄幹夫婦、森鴎外、など明治時代の芸術家たちが登場してくるのが、とにかくおもしろい!
事件の内容は、乃木将軍への恨みから引き起こされるもの、浅草にあった凌雲閣の事件、ハンセン病の事件、上野でおこなわれた東京勧業博覧会での事件、台湾統治が引き起こす事件、ニコライ堂で事件といった時代背景が大きく関わったものばかりなのも興味深いです。
パンの会のメンバーが集まる隅田川沿いの料理店「第一やまと」で、彼らが初めて食べる洋食あれこれのシーンもこの本の魅力。
タイムスリップしたかのような明治時代の雰囲気に入りこんだら最後!自分もパンの会の一員になって、明治時代ならではのトリックを楽しみましょう。
謎を鮮やかに解決する女中”あやの”の正体にもあっと驚かされます!
過去の事件が引き起こすミステリー『15歳のテロリスト』
【著者】松村涼哉
【出版社】KADOKAWA
【文庫本発売】2019年3月
*アマゾンに試し読みあり
- 長編小説(256ページ)
- 主人公:家族を亡くした孤独な15歳の渡辺篤人
- 新宿駅爆発テロ予告をしたのは15歳の少年だった!彼はなぜ、爆発テロをするのか?少年にそんな大事件を起こせるのか?最後の結末に驚くミステリー
謎解きを楽しみたい人におすすめミステリー
「いや~、結末はそうなりますか」と思わずうなってしまうミステリーです。
「少年による爆発テロ」という事件の衝撃度にひきこまれ、その後、次々と判明する過去の事件の繋がりや怪しげな人物たちに惑わされながらも、確実に事件の真相に近づいていく。
主人公が15歳であり、思春期ならでは「ほのかな恋心」を感じる場面もあり、ギスギスしたお先真っ暗といったミステリーではありませんが、ミステリーならではの衝撃の結末が楽しめる本です。
男子高校生コンビのミステリー『本と鍵の季節』
【著者】米澤穂信
【出版社】集英社
【文庫本発売】2021年6月
*アマゾンに試し読みあり
- 連作短編集
- 主人公:高校二年の図書委員男子、堀川次郎と松倉詩門
- 同じ図書委員になったことがキッカケで仲良くなった男子高校生二人が、学園生活に持ち込まれた身近な謎を解き明かすミステリー
- 続編あり
退屈な学校生活にウンザリ気味の人におすすめミステリー
大人しい堀川くんは、見た目はカッコいいが皮肉屋さんの松倉くんに引き込まれるように、開かずの金庫、テスト問題の窃盗、亡くなった先輩が読んだ最後の本、謎に挑戦し、ふたりで謎を解くのがだんだん楽しくなっていくのだが……。
最後に衝撃的な真実が明らかになる!
男子高校生探偵コンビの登場!と思いきや、最後まで気が抜けないミステリーでした。
ランチ合コンで事件解決『ランチ探偵』
【著者】水生大海
【出版社】実業之日本社
【文庫本発売】2016年
*アマゾンに試し読みあり
- 連作短編集
- 主人公:大仏ホーム経理課の女子二人、麗子とゆいか
- 合コン相手が、話題として話すようなミステリー(相談ごと)を見事にゆいかが解決する、おいしくて爽快ミステリー
- シリーズ化
日常に潜むミステリーを楽しみたい人におすすめミステリー
現場に行くことなく限られた時間ランチ合コン中の会話だけで解決してしまう二人(主にゆいかが解決)は、まるでアガサクリスティのおばあちゃん探偵ミス・マープルのようです!
合コンで食べるランチはイタリアン、中華、アジアン料理などなど、毎回おいしそう。
そして合コンにやってくる男性陣も会社員から自営業者まで、さまざまなのも魅力的です。
小学生探偵が活躍するミステリー日本編『僕の神さま』
【著者】芦沢央
【出版社】KADOKAWA
【単行本発売】2020年8月
*アマゾンに試し読みあり
- 4つの連作短編+エピローグ
- 主人公:小学生5年生の僕(佐土原)と水谷くん
- 水谷くんはクラスのみんなから頼りにされる名探偵。そんな「神さま」と呼ばれている水谷くんが、クラスメイトの僕の困りごと、川上さんに起こった事件を解き明かすミステリー。
小学生になった気分で謎解きできるミステリー
僕の困りごとを解決するほんわかした第一話や、運動会の騎馬戦の謎、呪われたと思った同級生の謎は小学生らしいミステリー集かと思いきや、同じクラスの川上さんから受けた相談事は、小学生には驚きの内容だった!
小学生とは思えない水谷君の謎解きへの挑戦への心がまえには、感動すらしてしまいます。
謎解きミステリーとしても楽しめるのですが、小学生という立場も考慮してきちんと書かれているのでリアル感が増して、好感がもてるミステリーでした。
おいしいお菓子で謎解きミステリー『ときどき旅に出るカフェ』
【著者】近藤史恵
【出版社】双葉社
【文庫本発売】2019年11月
- 連作短編集
- 主人公:会社員の奈良瑛子と小さな喫茶店の店主、葛井円(ふたりは元同僚)
- 喫茶店を訪れる悩める人たちの謎を、店主の葛井円がつくるおいしい海外のお菓子をキッカケに謎を解いていくおいしいミステリー
おいしいお菓子が好きな人におすすめミステリー
店主の葛井円が自身の旅行で味わった海外の珍しいお菓子が、このミステリーの魅力。
ロシアのチーズケーキにココア味がプラスされたケーキ、台湾の月餅、ハンガリー、ポルトガルのお菓子、ウィーンのザッハトルテ、フランス、トルコ、スペインのお菓子がぞくぞく登場します。
謎が解けても、スッキリ万歳といかないこともありますが、おいしいお菓子が心を癒してくれます。
そして世界のお菓子を味わいながら、当たり前が当たり前じゃないこともある「世界って広いんだな~」と改めて感じられます。
おいしいだけじゃなく、おいしいお菓子を目指して、海外旅行に出かけたくなるミステリーでもあります。
人間の怖さを感じるミステリー『笑うマトリョーシカ』
【著者】早見和真
【出版社】文芸春秋社
【文庫本発売】2021年11月
*アマゾンに試し読みあり
- 長編小説(ページ数418ページ)
- 主人公:高校からの同級生、清家一郎と鈴木俊哉
- 松山の名門高校に通う清家くんは政治家にあるのが夢。そんな清家くんの夢を叶えようとサポートする鈴木くん。数年後、清家くんは夢をかなえ政治家になるのだが、そこで明らかになる「友情と裏切り」ミステリー
人を疑うことないピュアな心をもった人におすすめミステリー
四国・松山の名門高校で出会った少年ふたり。(実際には3人の仲間)
さわやかな青春物語と思いきや、3人の夢でもあった清家くんが総理への階段を駆け上がる途中で明らかになる、何年ものあいだかくされていた恐ろしい真実。
いったい、だれを信じればいいのか?
信じてきたものが崩れ落ちていく、ゾッとする寒気を味わえるミステリーです。
孤独な中学生のミステリー『探偵はぼっちじゃない』
【著者】坪田侑也
【出版社】KADOKAWA
【文庫本発売】2022年7月
*アマゾンに試し読みあり
- 長編小説(ページ数368ページ)
- 主人公:中学3年生、緑川光毅、緑川が通う中学の新任教師・原口 「ぼっち」キャラ
- 学校にも家庭にもどこにも自分の居場所がないと思っている「ぼっち」の生徒と教師が、生きづらい社会を生き抜く青春ミステリー物語
- 感想:ビックリ
なにもかもにも、モヤモヤしている人におすすめミステリー
執筆当時の作者は15歳!なので、15歳の作者の住む世界がリアルに書かれていて、みずみずしくさが感じられるミステリーです。
主人公は二人で、中学生の生徒の緑川くんが見る15歳の世界と、原口先生からみる大人の世界の二面が楽しめるようになっているのが読みどころです。
童話に入りこむミステリー『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』
【著者】青柳碧人
【出版社】双葉社
【文庫本発売】2022年8月
*アマゾンに試し読みあり
- 連作短編小説(ページ数336ページ)
- 主人公:あの有名な、赤ずきんちゃん
- 赤ずきんちゃんが探偵になり、西洋童話「シンデレラ」「ヘンゼルとグレーテル」「眠り姫」「マッチ売りの少女」の物語に入りこみ謎に迫る!ミステリー小説
「そうきたか!」と物語設定に驚きたい人におすすめミステリー
赤ずきんちゃんが他の童話に入りこんで謎を解く!
こんな物語の設定を考えた作者ってすごい!と感動しながら、面白くて、ぐいぐい読み進めちゃいます。
赤ずきんちゃんの冴えた名推理に「赤ずきんちゃんカッコいい」と思うはずです。
理系ミステリーといえば『探偵ガリレオ』
【著者】東野圭吾
【出版社】文芸春秋社
【文庫本発売】2002年2月
- 連作短編集
- 主人公:帝都大学理工学部物理学科助教授・湯川学
- 物理学、化学を駆使し謎を解くミステリー
- ガリレオ・シリーズの第一作目
理系じゃなくても面白い!おすすめ理系ミステリー
ガリレオシリーズの一作目は、20年以上も前に書かれたミステリーなのかと驚きます。
今読んでも、ぜんぜん古臭さがありません。
1作目は短編集になっているので、朝読書時間など、短い時間に読めるのがおすすめポイントです。
闇をかかえた高校生のミステリー『放課後の嘘つきたち』
【著者】酒井田寛太郎
【出版社】早川書房
【文庫本発売】2020年11月
*アマゾンに試し読みあり
- 4つの連作短編小説
- 主人公:高校生、ボクシング部のエース、蔵元修
- 部活動でのトラブルを解決する会、部活連絡会に持ち込まれる、高校生の学校生活に起こる謎を解き明かす青春ミステリー
青春を味わいたい人におすすめミステリー
カンニング疑惑のある演劇部、陸上部の幽霊騒動や映画研究会の不可解な作品改竄といった学園ミステリーです。
謎を解く蔵元修と幼馴染みの白瀬麻琴、そして皮肉屋の御堂慎司には、隠された過去の秘密が事件のキーになります。
高校生たちのビターな青春ミステリーです。
本と人を繋ぐミステリー『本バスめぐりん。』
【著者】大崎梢
【出版社】東京創元社
【文庫本発売】2019年10月
*アマゾンに試し読みあり
- 連作短編小説
- 主人公:若手の図書館司書のウメちゃんと65歳の新人ドライバーのテルさん
- 移動図書館、愛称「本バスめぐりん」の巡回先で発生する、本をめぐる不思議な謎を解決するミステリー
- シリーズ第2弾『めぐりんと私。』もおすすめ
本が好きな人におすすめミステリー
移動図書館「本バスめぐりん」の本と、その本を読む人たちが生み出す謎を解き明かすと現れるのは、人への愛や大切な想い。
図書館司書のウメちゃんと新人ドライバーのテルさんのコンビは、年齢を超えてお互いを助け合える素敵なコンビ。
何をとっても、心があたたかくなるミステリーです。
高校生の日常ミステリー『早朝始発の殺風景』
【著者】青崎有吾
【出版社】集英社
【文庫本発売】2022年1月
*アマゾンに試し読みあり
- 短編小説集
- 主人公:高校生
- ごく普通の高校生の日常に起こる謎を、同じく高校生が解き明かす青春ミステリー
日常生活に潜むちょっとした謎に興味がある人におすすめミステリー
思春期真っ只中の高校生には、ちょっとしたことが気になり、自意識過剰になり、それらが悩みになってしまいます。
そして、その悩みが謎を引き起こす種となっていきます。
殺人事件や、警察沙汰になるような事件が起きるわけではなく、高校生の日常にふと起こる謎だからこそ、登場人物に共感し、まるで自分が物語のひとりになったように物語に入りこめる青春ミステリーです。
中学生・高校生におすすめ【読みやすい!コージーミステリー本国内編】紹介本リスト
中学生・高校生におすすめ【読みやすい!コージーミステリー本国内編】を紹介しました。
おどろおどろしい殺人はないので、怖いモノや気持ちわるいものが苦手な人でも、読めるミステリーを紹介しています。
短編集もあれば長編小説もありますが、どの本も一気読みしたくなるくらい面白い本を集めてありますので、自分の好みのコージーミステリーを見つけてみてくださいね。
気になる本があったら読んでみてね
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