親から言われるたびに「あれ?」と思うことが多くなった小学高学年・中学生におすすめの本
お母さんから言われることひとつひとつにカチンときたり、「なんでそんなこと言うの?」「どうして私ばっかり」と思っていませんか?
お母さんは私のことをわかっているつもりなんじゃないかな?
そんなことを思い始めた、ちょっと大人になった人にぜひ読んでほしい本を紹介します。
児童書、ヤングアダルト(YA)ブック、中学受験出題本のおもしろさにどっぷりにハマっている私が実際に『いいたいことがあります!』を読んで紹介します。
『いいたいことがあります!』
『いいたいことがあります!』は、親は自分をわかってくれない、でも親への不満を抱えている自分の気持ちを親に伝えられない。
モヤモヤでいっぱいの女の子の物語です。
「正しいこと」はひとつじゃない。
親の言うことがすべてじゃないし、血がつながった親子だからといって、なんでもカンタンにわかり合えるものじゃない。
お互いにわかり合おうと思う気持ちをもっていないと、親子だって気持ちがすれ違っちゃうんだと教えてくれます。
小学高学年から中学生向けの本で、中学入試でも出題されている物語ですが、本を読むのが苦手な子でも読みやすいです。
- 主人公:小学6年生、中学受験をひかえた陽菜子
- ページ数:183ページ
- テーマ:成長 親子
- 中学入試で出題されている作品
おすすめ7つのポイント
<Q1>文章量・形式・注意シーンは?
- 物語の形式:長編小説
- 物語のボリューム:短め
- 注意シーン:なし
長編小説ですが、文章量は少なめで読みやすいです。
<Q2>おすすめの年代は?
小学高学年から中学生向けです。
<Q3>主人公はどんな子?
小学校6年生の陽菜子ちゃん。
中学受験のために塾に通っているが、自分は本当に受験をしたいのかよくわからない。
中学生のお兄ちゃんは、家事のお手伝いをまったくしなくていいのに、日菜子はお母さんから家事も勉強も頑張るようにいわれるのも、気に入らない。
だけど、自分の気持ちをお母さんに伝えることもできないから、モヤモヤだけがたまっている。
<Q4>作者はどんな人?
作者は、魚住直子さん。
1995年『非・バランス』で第36回講談社児童文学新人賞を受賞。
2008年『Two Trains』で第57回小学館児童出版文化賞受賞。
2010年『園芸少年』で第50回日本児童文学者協会賞受賞。
児童文学で多くの賞を受賞している作家さんです。
<Q5>読書中や読んだ後どんな気分になる本?
スッキリ
前向きになれる
<Q6>どんな中学生・高校生におすすめ?
●心にモヤモヤを抱えている小学校高学年・中学生
●親に「一言申したい!」と思っている小学校高学年・中学生
<Q7>朝読書で読めるかな?
3段階【1.難しい 2.挑戦してみて 3.ピッタリ】のうち「3.ピッタリ」
長編小説ですが、同世代の陽菜子ちゃんの心のモヤモヤに共感できて、読みやすいはず。
ちょっと不思議な現象がおこるのですが、その現象が物語にパンチを与えてくれるので、飽きずに読みきれると思いますよ。
中学入試メモ 出題中学と出題箇所
『いいたいことがあります!』は、中学入試で出題されたことあるの?
2022年女子美術大学付属中学校の入試問題で出題されました。
出題箇所は、塾を休んで友達の家に遊びに行くシーンから 友達のここちゃんから衝撃的な発言を聞くシーン。
読書感想文のテーマおすすめ5つ
『いいたいことがあります!』を読んで読書感想文を書くときにテーマになりそうなものを選んでみました。
- 陽菜子ちゃんの気持ちに共感できた?
- 親に言いたいことはある?
- 陽菜子ちゃんの友達についてどう思った?
- 陽菜子ちゃんのお兄ちゃんだったら、陽菜子ちゃんだけが家事をしていることについてどう思う?
- 一番印象に残ったシーンはどこ?その理由は?
自分なりに感想文が書きやすいテーマを選んでみてね
あらすじ・感想
【出版社のあらすじより】
陽菜子は、中学受験をひかえた小学6年生。勉強も家の手伝いもするよういわれているが、いそがしい兄は家事をしなくていいらしい。
もやもやした気持ちをかかえてすごすある日、ふしぎな女の子と出会って……!?
あたらしいガール・ミーツ・ガール!
親は、自分が絶対に正しいと思いこんでいる。
自分の子どもだから、絶対にわかりあえると信じている。
でも、正しさはひとつじゃない。
わかりあえるのも、相手の気持ちを大事にしたときだけだ。それは他人同士のときと同じだ。
わたしは、親に支配されたくない。わたしは、わたしの道を行きたい。
(本文より)
親の言うことはすべて正しいわけじゃないのよね
親に対して「あれ?」と思い始めるのは大人になった証拠だと思うわ
自分の気持ちをきちんと伝えられる親子関係を築いていくのも、大人になる準備段階なのよ
まとめ
『いいたいことがあります!』は、親は自分をわかってくれない、モヤモヤを抱えている自分の気持ちを親に伝えられない小学高学年・中学生におすすめの本。
「正しいこと」はひとつじゃない。
親の言うことがすべてじゃないし、血がつながった親子だからといって、なんでもカンタンにわかり合えるものじゃない。
お互いにわかり合おうと思う気持ちをもっていないと、親子だって気持ちがすれ違っちゃうんだと教えてくれる本です。
読みやすい本なので、ぜひ読んでみてね
今回紹介した本『いいたいことがあります!』はこちら
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