2023年公立高校入試問題で出題された小説本21冊を紹介します。
せっかく本を読むなら入試問題で取り上げられた本を読んでみませんか?
入試で出題された本は主人公が同年代だったり、学校が舞台になっていたり、学生さんたちが共感しやすい本ばかりです。
気になった本があったら手に取って読んでみてくださいね。

児童書、ヤングアダルト(YA)ブック、中学受験出題本のおもしろさにどっぷりにハマっている私が紹介します。
- 千葉県・埼玉県・山形県立高校入試で出題『風を彩る怪物』逸木裕
- 神奈川県・愛知県立高校・東京都立国立高校入試で出題『博士の長靴』瀧羽麻子
- 大分県立高校入試で出題『ひこぼしをみあげて』瀧羽麻子
- 静岡県・広島県立高校入試で出題『そらのことばが降ってくる』高柳克弘
- 茨城県・和歌山県立高校入試で出題『ソノリティ』佐藤いつ子
- 富山県立高校入試で出題『掬えば手には』瀬尾まいこ
- 長崎県立高校入試で出題『太陽と月 サッカーという名の夢』はらだ みずき
- 鹿児島県立高校入試で出題『スクラッチ』歌代朔
- 福島県立高校入試で出題『給食アンサンブル2』如月かずさ
- 兵庫県立高校入試で出題『星屑』村山由佳
- 愛媛県立高校入試で出題『剛心』木内昇
- 沖縄県立高校入試で出題『ファミリーツリー』小川糸
- 東京都立高校入試で出題『旅立ちの日に』清水晴木
- 福岡県立高校入試で出題『風に舞いあがるビニールシート』短編「鐘の音」森絵都
- 岐阜県立高校入試で出題『星の旅人: 伊能忠敬と伝説の怪魚』小前亮
- 宮城県立高校入試で出題『生者のポエトリー』岩井圭也
- 栃木県立高校入試で出題『江戸寺子屋薫風庵』篠綾子
- 群馬県立高校入試で出題『残心 凜の弦音』我孫子武丸
- 東京都立西高校『凜として弓を引く』碧野圭
- 東京都立青山高校『虹にすわる』瀧羽 麻子
- 東京都立八王子東高校『襷を、君に。』蓮見恭子
- 2023年公立高校入試問題で出題された小説 まとめ
千葉県・埼玉県・山形県立高校入試で出題『風を彩る怪物』逸木裕
【著者】逸木裕
【出版社】祥伝社
【出版年】2022年6月
*アマゾンに試し読みあり
- 2つの連作中編小説
- 主人公:音大浪人生の陽菜と、父とオルガン制作をしている芦原朋子
- テーマ:家族・自分探し
2023年の公立高校入試で注目された作品がこの『風を彩る怪物』ではないでしょうか。
最初の章は、コンクールで自分より格上の奏者たちに出会い自信を無くしてしまったことで音大に落ち、このままフルートを続けるかどうか悩んでいる陽菜が、姉の住む奥瀬見でオルガン制作をしている芦原さんと娘の芦原朋子にであう物語です。
次の章では朋子が主人公になり、オルガン制作を続けていくか悩む彼女の物語になります。
2023年千葉県立高校入試の問題箇所
陽菜の物語より
陽菜がフルートをやめたい理由や、オルガン制作をしたいと朋子と芦原さんに告げる場面
神奈川県・愛知県立高校・東京都立国立高校入試で出題『博士の長靴』瀧羽麻子
【著者】瀧羽麻子
【出版社】ポプラ社
【出版年】2022年6月
*アマゾンに試し読みあり
- 章ごとに主人公がかわっていく連作短編小説
- 主人公:4世代の藤巻家の面々
- テーマ:成長・家族・季節
- 2023年私立豊島岡中学の入試でも出題された
受験界では欠かせない存在となった瀧羽麻子さんの小説です。
『博士の長靴』は、1958年から2022年、4世代にわたる藤巻博士(天気の研究をしている)の家族物語になっています。
2023年神奈川県立高校入試の問題箇所
短編「1975年処暑」
藤巻先生(昭彦)の教え子で先生の息子和也くんの家庭教師をしている大学院生の僕(光野)が、
ある日夕食に招かれ、藤巻先生と奥さん和也くん、僕(光野)で食事をするシーン
大分県立高校入試で出題『ひこぼしをみあげて』瀧羽麻子
【著者】瀧羽麻子
【出版社】偕成社
【出版年】2022年11月
- 長編小説
- 主人公:中学1年生の千春
- テーマ:友情・青春・成長
またまた瀧羽麻子さんの物語が出題されました。
『ひこぼしをみあげて』は、学校生活は普通に楽しいし、友達もいるし、部活もイヤじゃない、お家も不満はない。
でも、どこにいてもなんだか居心地がわるいような、自分にちょっと自信がない中学1年生の女の子の物語です。
実はこの作品、瀧羽さんの人気小説『たまねぎとはちみつ』の続編になっています。
『たまねぎとはちみつ』では小学生だった千春ちゃんの成長が楽しめるので、『たまねぎとはちみつ』と合わせて読むのがおすすめです。
2023年大分県立高校入試の問題箇所
天文部でプラネタリウムにいくシーン
中学で仲良くなり一緒に天文部に入った菜那ちゃんとの会話
静岡県・広島県立高校入試で出題『そらのことばが降ってくる』高柳克弘
【著者】高柳克弘
【出版社】ポプラ社
【出版年】2021年9月
- 長編小説
- 主人公:中学生1年ソラくん
- テーマ:友情・俳句・成長
- 2022年の桜蔭中学入試でも出題された作品
2022年私立桜蔭中学の入試問題として出題された『そらのことばが降ってくる』が2023年の公立高校入試で出題されました。
顔のほくろをからかわれてから、保健室登校をしている中学1年生ソラが、保健室で友達になったハセオとユミと俳句会をつくり、俳句をとおして自分の気持ちと向き合うようになる物語です。
2023年静岡県立高校入試の問題箇所
校内の俳句大会で優勝したユミが校長先生と話すシーン
茨城県・和歌山県立高校入試で出題『ソノリティ』佐藤いつ子
【著者】佐藤いつ子
【出版社】KADOKAWA
【出版年】2022年4月
*アマゾンに試し読みあり
- 章ごとに主人公が変わる連作短編集
- 主人公:クラスメイト中学1年生の男女5人
- テーマ:学校行事・友情・青春・自分らしさ
- 2023年学習院中等科ほか多数の私立中学入試で出題された本
佐藤いつ子さんの合唱コンクールにむけて取り組む中学1年生のクラスを描いた作品です。
内気な早紀ちゃん、合唱の伴奏担当で早紀の幼なじみ、井川音心(そうる)くん、なんでも器用にこなすが何に対しても夢中になれないバスケ部の男子・山東涼万(りょうま)くん、元気な仕切り屋タイプで女子バスケ部のエース金田晴美ちゃん、バスケ部の練習ばかりで合唱の練習をサボる武井岳くんが主人公になり、クラスメイトたちと音楽をつくりあげる楽しみと悩みにぶつかり合い、さらに仲間と関わることで「自分らしさ」を見つけていく、中学生5人の成長青春物語です。
微妙に絡み合う5人の恋心も楽しめるのもおすすめポイントです。
2023年茨城県立高校入試の問題箇所
バスケ部の練習ばかりで合唱の練習をサボる武井岳の物語
クラスの合唱の練習を一人でこっそりのぞき聞いていたシーン
富山県立高校入試で出題『掬えば手には』瀬尾まいこ
【著者】瀬尾まいこ
【出版社】講談社
【出版年】2022年7月
*アマゾンに試し読みあり
- 長編小説
- 主人公:大学生の梨木くん
- テーマ:自分らしさ・人と人との関わりの大切さ・成長
瀬尾まいこさんは作家になる前は学校の先生だったということもあり、子どもの気持ちを描くことが上手な作家さんとして知られています。
『掬えば手には』は、「人の気持ちが読める」という個性をもっているという大学生の男の子の物語です。
といってもオカルトじみたものではなく、人と人との関係が優しく書かれた心温まるストーリーになっています。
2023年富山県立高校入試の問題箇所
主人公の梨木くんが同級生の香山くんとマラソン大会に出場し完走したあとの二人の会話
長崎県立高校入試で出題『太陽と月 サッカーという名の夢』はらだ みずき
【著者】はらだみずき
【出版社】小学館
【出版年】2022年7月
- 長編小説
- 主人公:サッカーのクラブチームに入っている小学校6年生の月人くん
- テーマ:孫と祖父・ライバル・将来の夢とは・成長
サッカー小説で有名なはらだみずきさんの小説(児童書)です。
身長173センチで背が高いことが強みだけど、そんな恵まれた体を十分に使えない、プロのサッカー選手が夢といっていいのかどうかすら悩んでいる主人公の月人は、祖父のすすめでJFAアカデミーの最終選考合宿(3日間)に参加し、そこで個性の異なるライバルたちと出会い成長青春物語です。
常に月人くんに的確なアドバイスをくれる祖父の存在も物語のキーになっています。
2023年長崎県立高校入試の問題箇所
3日間の合宿を終えて帰り道。月人と車を運転する祖父との会話シーン
鹿児島県立高校入試で出題『スクラッチ』歌代朔
【著者】歌代朔
【出版社】あかね書房
【出版年】2022年6月
- 男女二人が交互に主人公になる連作短編集
- 主人公:中学3年生の美術部千暁くんと中学3年生のバレー部鈴音ちゃん
- テーマ:コロナ禍でのモヤモヤ感・青春・成長
『スクラッチ』はコロナ禍に翻弄された中学生が主人公となっている時代を反映した作品。
美術部の千暁くんもバレー部鈴音ちゃんも「コロナ禍」という理由でいろいろな制限を受けた中学生活を過ごし、モヤモヤした気持ちでいっぱいになっています。
中学時代にしか経験でいないこと、感じられないことを奪われてしまった中学生たちの物語です。
でも、コロナ禍だからこそ知った人と人と関わり方や価値観の違いも書かれています。
2023年鹿児島県立高校入試の問題箇所
千暁が主人公の章
鈴音に傷つけられてしまった作品をどうするか考え、新しく作品を生まれ変わらせるシーン
福島県立高校入試で出題『給食アンサンブル2』如月かずさ
【著者】如月かずさ
【出版社】光村図書出版
【出版年】2022年10月
- クラスメイトの中学2年生が主人公になる連作短編集
- 主人公:中学2年生男女6人
- テーマ:思春期・自分探し・成長
『給食アンサンブル2』は、『給食アンサンブル』の続編になり、中学1年生だった子どもたちが中学2年生になっています。
前作に登場する子もいるので合わせて読むのがおすすめです。(物語的には前作を読んでなくても大丈夫です)
部活を辞めたことを引きずる慎吾、推しキャラへの想いに心乱れる朋華、熱くなれないたちの楓乃、 吹奏楽部の改革に孤軍奮闘する高城、「いい人」しか取り柄のない三熊、長い片想いを続ける千秋。
毎日がモヤモヤした気分だし、周りからの期待や評価、友達から自分はどう思われているのかが気になるし、本当の自分はどうなんだろうかと自分に対しての悩みも尽きない。
思春期真っ只中の、リアルな中学2年生たちの物語です。
2023年福島県立高校入試の問題箇所
バスケ部を辞めたことを引きずる大久保慎吾の物語
部活を辞めてから久しぶりに部活を見に行き、部のみんなと話すシーン
兵庫県立高校入試で出題『星屑』村山由佳
【著者】村山由佳
【出版社】幻冬舎
【出版年】2022年7月
*アマゾンに試し読みあり
- 長編小説
- 主人公:16歳の篠塚未散(ミチル)と14歳の有川真由
- テーマ:青春・ライバル
『星屑』は、毎日新聞で連載されていた作品です。
舞台は昭和50年の歌謡界(芸能界)。
博多のライブハウスで歌う田舎者の16歳の少女篠塚未散(ミチル)と、専務の14歳の娘サラブレッドの有川真由をめぐるスター誕生物語です。
過酷な芸能界を生き抜くふたり襲い掛かる妨害、挫折、出生の秘密、スキャンダル……。必死にもがく少女たちと、様々な思惑で動く大人たちが織りなすエンタメ長編小説になっています。
2023年大分県立高校入試の問題箇所
テレビ番組のリハーサルで、ピンキーガールズの代わりにミチルと真由が歌うシーン
愛媛県立高校入試で出題『剛心』木内昇
【著者】木内昇
【出版社】集英社
【出版年】2021年11月
*アマゾンに試し読みあり
- 長編小説
- 主人公:明治の建築家、妻木頼黄
- テーマ:生き方
明治の建築家、妻木頼黄(よりなか)の物語です。
頼黄は17歳で単身渡米し建築の知識を学び帰国後、「闇雲に欧化するのではなく、西欧の技術を用いた江戸の再興を」と心に誓う妻木は、数多くの国の礎となる建築に挑み続けます。
教科書に出てくるような井上馨や辰野金吾などが登場し、明治時代の日本の姿が感じられます。
「剛心」を常に胸に抱き、江戸の姿を忘れず、建築に情熱を捧げる男のカッコいい生きざまがおすすめポイントです。
2023年愛媛県立高校入試の問題箇所
妻木が妻ミナに自分が建築に関わった大審院を見せるシーン
沖縄県立高校入試で出題『ファミリーツリー』小川糸
【著者】小川糸
【出版社】ポプラ社
【文庫出版年】2011年
*アマゾンに試し読みあり
- 長編小説
- 主人公:流星 子ども時代から大学生になる
- テーマ:家族・成長
前半は信州白馬の麓、穂高で、悩みにぶつかりながらも成長していく弱気な少年流星(リュウ)と、姉の蔦子、いとこのリリーの子ども時代の話。
後半は、大学生になり穂高から東京に上京した流星とリリーの恋物語であり、紡がれていく家族愛の話になっています。
菊ばあさんがとっても素敵なキャラクターです。
長編小説なので読むのは大変かもしれません。
2023年沖縄県立高校入試の問題箇所
前半の流星(リュウ)の子ども時代
リリーと過ごした夏の思い出シーン
東京都立高校入試で出題『旅立ちの日に』清水晴木
【著者】清水晴木
【出版社】中央公論新社
【出版年】2022年8月
*アマゾンに試し読みあり
- 連作短編集
- 主人公:金谷港を地元にして生きる人たち
- テーマ:生き方・人と人との繋がり
東京湾フェリーが離着する金谷港が舞台になった5つの物語。
血の繋がらない父子。引退したバレリーナと書道の先生。映画好きの同級生に恋した女子中学生。卒業式間近に親友となった二人の男子高校生。元妻と数十年ぶりに偶然再会した男。
親子、友達など、人と人との繋がりが大事に書かれています。
出会いと別れ、人の優しさと強さに胸がいっぱいになる一冊です。
2023年東京都立高校入試の問題箇所
引退したバレリーナ真由美の章
新しい生き方を見つけるシーン
福岡県立高校入試で出題『風に舞いあがるビニールシート』短編「鐘の音」森絵都
【著者】森絵都
【出版社】文芸春秋社
【文庫出版年】2009年
- 短編小説集
- 主人公:短編「鐘の音」仏像修復師の本島潔
- テーマ:生き方
- 第135回(2006年上半期)直木賞受賞作
短編「鐘の音」は、仏像修復師の本島が、師匠の松浦と、一人の弟子の吾郎と三人で仏像の修復作業を行う物語です。
ちょっとしたミステリーもある、お仕事小説になっています。
2023年福岡県立高校入試の問題箇所
短編「鐘の音」
主人公の本島潔が仏像修復師になろうと思った気持ちが書かれたシーン
岐阜県立高校入試で出題『星の旅人: 伊能忠敬と伝説の怪魚』小前亮
【著者】小前亮
【出版社】2018年12月
【出版年】小峰書店
- 児童書・長編小説
- 主人公:少年の平次
- テーマ:生き方
- 第65回青少年読書感想文全国コンクール中学校の部課題図書
行方知れずの父親を探すため伊能隊と共に旅をする、少年・平次の視点から忠敬の地図づくりの道のりを追う新感覚歴史小説です。
伊能忠敬「日本地図」誕生の道のりやその大変さ、地道な努力、そして彼が生きた時代がきちんと描かれていながらも、少年平次の旅物語としても楽しめる本です。
児童書ですが史料が多く、歴史が好きな大人でも楽しめるレベルでした。
2023年岐阜県立高校入試の問題箇所
平次が測量した結果を書き直してしまったことを謝罪するシーン
宮城県立高校入試で出題『生者のポエトリー』岩井圭也
【著者】岩井圭也
【出版社】集英社
【出版年】2022年4月
*アマゾンに試し読みあり
- 6編の短編集
- 主人公:いろんな年齢の男女
- テーマ:生き方
「詩」を創り読むことがキーになった短編物語が入った本。
トラウマがあり言葉をうまく発することができない青年が読むことになった詩
最愛の妻を亡くした元気象庁技官が出会った詩
学習支援教室の指導員・聡美と、ブラジル出身の少女・ジュリアの心を繋いだ詩
など6つの詩。
「詩」を通して心に秘めた自分の気持ちを、言葉で紡ぎ声に出し、外に開放するってステキだなと感じられます。
ひとりひとりの気持ちが素直に現れた「詩」に感動しながら読める物語でした。
2023年宮城県立高校入試の問題箇所
短編「街角の詩」
元コンピュータープログラマー市職員押本勇也の物語
栃木県立高校入試で出題『江戸寺子屋薫風庵』篠綾子
【著者】篠綾子
【出版社】小学館
【文庫出版年】2022年8月
*アマゾンに試し読みあり
- 長編小説
- 主人公:教鞭をとる24歳の尼、妙春
- テーマ:教育・成長
作者は教師の経験がある篠さん。
江戸時代、東京下谷にある薫風庵という風変わりな寺子屋が舞台の物語です。
時代物小説ですが、子どもと親、子ども同士、子どもと先生との関りあいは、結局のところは今の時代と同じなので読みやすいと思います。
いろんな個性をもった子どもたちの成長が楽しく読める本になっています。
2023年栃木県立高校入試の問題箇所
妙春先生が、生徒の賢吾に算術が得意なことに気づけなかったことを謝るシーン
群馬県立高校入試で出題『残心 凜の弦音』我孫子武丸
【著者】我孫子武丸
【出版社】光文社
【文庫出版年】2022年5月
*アマゾンに試し読みあり
- 長編小説
- 主人公:高校三年生の篠崎凜
- テーマ:成長・自分さがし・青春・スポーツ
人生と弓道に悩む青春真っ只中の普通の高校生、ちょっと一生懸命すぎる篠崎凜ちゃんの物語です。
いままでひたむきに弓道に打ち込んできて弓道部主将となったが、これからの自分の進む道がわからなくなる主人公。
高校卒業を迎えるなど、人生の岐路に立ったときに立ち止まってしまう気持ちは共感しながら読めるはずです。
『残心 凜の弦音』の前作に『凛の弦音』があります。
合わせて読むと2倍楽しめます。
2023年群馬県立高校入試の問題箇所
主人公が将来のことを吉村先生に相談しようとするシーン
東京都立西高校『凜として弓を引く』碧野圭
【著者】碧野圭
【出版社】講談社
【文庫出版年】2021年10月
- 長編小説
- 主人公:高校生の矢口楓
- テーマ:青春・成長・スポーツ
群馬県と同じく「弓道」をテーマにした物語が、都立西高校でも出題されました。
『凜として弓を引く』は、高校の部活ではなく地元の神社にある「弓道会」に入会し、いろいろな世代や立場の人と弓道を通して関り成長していく青春物語です。
日本古来の弓道の奥深い魅力を知りハマり、人との繋がりを新鮮に感じながら、新しい世界の扉を開いていく女子高校生の姿を楽しみながら読めます。
続編『凜として弓を引く 青雲篇』もありますよ。
東京都立青山高校『虹にすわる』瀧羽 麻子
【著者】瀧羽麻子
【出版社】幻冬舎
【文庫出版年】2022年8月
- 長編小説
- 主人公:アラサーの徳井(男)
- テーマ:友情・生き方・遅い青春
前半で紹介した『博士の長靴』『ひこぼしをみあげて』の作者、瀧羽麻子さんの作品です。
椅子作りの才能があるのに、地元でポツリポツリと修理屋をしている徳井と、椅子への情熱はあるのだがそれを上手く活かせず大手工房を飛び出した魚住。
学生時代の仲間であるが、タイプのまったく違うアラサー男二人が小さな工房を始めます。
大人になりきれず、友情でも恋でも仕事でもギクシャクしてしまう、とにかく不器用な彼らの遅い青春物語です。
東京都立八王子東高校『襷を、君に。』蓮見恭子
【著者】蓮見恭子
【出版社】光文社
【出版年】2018年11月
*アマゾンに試し読みあり
- 長編小説
- 主人公:高校一年生の歩
- テーマ:青春・友情・スポーツ
マラソン、駅伝は入試問題になりやすい物語ですが、この本は「女子」の駅伝という点で珍しいものかなと思います。
いろんな立場や個性をもった高校生の少女たちが、ひとつになり襷をつないでいきます。
走ることが大好きで、仲間を思いながら走っていく少女たちの青春駅伝小説です。
2023年公立高校入試問題で出題された小説 まとめ
2023年公立高校入試問題で出題された小説を紹介しました。
一覧になった本リストを作りましたので、もう一度確認してみてくださいね。

朝読書の時間などを利用して、気になる本があったら読んでみてくださいね
千葉県・埼玉県・山形県で出題『風を彩る怪物』逸木裕
神奈川県・愛知県・都立国立高校『博士の長靴』瀧羽麻子
大分県『ひこぼしをみあげて』瀧羽麻子
静岡県・広島県『そらのことばが降ってくる』高柳克弘
茨城県・和歌山県『ソノリティ』佐藤いつ子
富山県『掬えば手には』瀬尾まいこ
長崎県『太陽と月』はらだ みずき
鹿児島県『スクラッチ』歌代朔
福島県『給食アンサンブル2』如月かずさ
兵庫県『星屑』村山 由佳
愛媛県『剛心』木内 昇
沖縄県『ファミリーツリー』小川糸
東京都『旅立ちの日に』清水晴木
福岡県『風に舞いあがるビニールシート』「鐘の音」森絵都
岐阜県『星の旅人』小前亮
宮城県『生者のポエトリー』岩井圭也
栃木県『江戸寺子屋薫風庵』篠綾子
群馬県『残心 凜の弦音』我孫子武丸
東京都立西高校『凜として弓を引く』碧野圭
東京都立青山高校『虹にすわる』瀧羽 麻子
八王子東高校『襷を、君に。』蓮見恭子
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