毎日の読書が楽しみの私が実際に読んだ本のなかから、家族愛を感じるおすすめ本16冊を紹介します。
お気に入りの本を見つけて、家族だからこその愛情をたっぷり感じてくださいね。
紹介した本は、大人も中学生、高校生(本好きなら小学校高学年でも)も楽しめる本です。
親子で同じ本を読む、親子読書を楽しんでみてはいかがでしょうか?
中学入試で出題された本も選書しています。

児童書、ヤングアダルト(YA)ブック、中学受験出題本のおもしろさにどっぷりにハマっている私が、実際に読んでおすすめしたい本を紹介します。
『藍色ちくちく 魔女の菱刺し工房』
- 主人公:菱刺し工房のよりこ先生と菱刺しで繋がる女性たち
- 連作短編集
- 家族の形:それぞれの家族の形がある
手芸が好きな人、伝統工芸に興味がある人におすすめ
菱刺し工房のよりこ先生の元に集まる世代を超えた女性たち、高校生の武田綾ちゃん、婚約中の田向井結奈さん、おせんべい屋さんの石田香織さん、そして、より子先生の孫息子31歳の引きこもり亮平、それぞれの家族の物語です。
学生、結婚、親の介護と女性の一生をみるような連作短編集になっていて、さらに、より子先生の人生をもはさんで物語は展開していきます。
人生は楽しいことだけではないし、辛いことだけでもない。
家族がいるからこそ味わえる楽しさ、辛さを教えてくれる一冊でした。
青森県の伝統工芸「菱刺し」にも興味がわきます。

自然と涙がわいてくる、涙が止まらない
「家族のおかげで自分がいる」と思えるようなステキな本だったわ
「好きでやってることだすけな、仲間っこが来てければ嬉しいよ」
趣味もなく学校でも進路に迷っていた綾。でも「ひし形屋」で、より子先生に南部菱刺しを教わって、世界が一変した!?「魔女の菱刺し工房」
母が認知症となり、接し方に悩む香織。より子先生と一緒に無心で刺している中、あるアイディアを思いつく。「ひょうたん」
長らく引き籠もっていたより子の孫・亮平。より子は静かに亮平を見守っていたが……。「真麻の聴色」
苦しい時、嬉しい時、そして誰かを想う時。布の目を数え、模様を作る――。
青森の南部菱刺しをテーマに描く、手芸×再生の四篇
『空をこえて七星のかなた』
- 主人公:短編によって主人公が変わる もうすぐ中学生になる女の子七星ちゃん、天文部の高校生、有名人の親をもつ中学生など
- 7つの連作短編集
- 家族の形:七星ちゃんの場合 父とふたり暮らし(母は仕事で別居)
夏の夜空を見ながら、運命的に繋がる人たちの縁に興味がある人におすすめ
実は最後に「へー、そうだったのか」と気づかされる家族の物語なんです。
広い宇宙のなかにある地球の一角で、私たち人間は、いろんな出会いをして、数珠つなぎのように、つながっていくんですよね。
運命的に会う人たちとの出会いを大切にしたいと思える本です。

時代も場所も超えて繋がる人々の「縁」を感じちゃうわ
大丈夫。昼間だって、見えないけれど星はそこにちゃんとあるから。
南の島で、山奥のホテルで、田舎町の高校で。
星を愛し星に導かれた人々が紡ぐ七つのミステリー。「南の島へ行くぞ」突然のパパの言葉で石垣島へ旅することに。正直言って、あんまり気は進まない。家族旅行といえばママも一緒だったのだ、去年までは――(「南の十字に会いに行く」)
小学四年生の九月のこと、同級生の過失で私の右目は取り返しのつかない怪我を負った。世界はぼやけて頼りない姿に変わり果ててしまった。星降る夜に大事な友達と交わした約束も――(「星は、すばる」)
廃部寸前のオカルト研究会、天文部、文芸部。生徒会に必死で部の存続を訴えると、「じゃあ、スぺミス部ってことで」と、とんでもない提案が――(「箱庭に降る星は」)
読み終えたら世界が変わる!
〈日常の謎〉の名手が贈る、驚きと爽快な余韻に満ちた全七話。
『四十九日のレシピ』
- 主人公:妻(後妻)を亡くした良平、義母を亡くした百合子
- 長編小説
- 家族の形:父、娘、亡くなった義母
家族とイマイチ相性が悪いと思っている人におすすめ
もしかしたら、家族のなかで見せる顔とは違った面をみせているのかも。
そう思えたら、家族を見る目や、感じる思いも変わってくる気がしませんか?

家の中では「お母さん」であっても、外では「お母さん」ではないのよね
大切なひとを亡くしたひとつの家族が、再生へ向かうまでの四十九日間を描いた、あたたかい感動の物語。
妻の乙美を亡くし気力を失ってしまった良平のもとへ、娘の百合子もまた傷心を抱え出戻ってきた。そこにやってきたのは、真っ黒に日焼けした金髪の女の子・井本。乙美の教え子だったという彼女は、乙美が作っていた、ある「レシピ」の存在を伝えにきたのだった。
『わたしの良い子』
- 主人公:31歳独身の会社員、椿さん
- 長編小説
- 家族の形:妹(朔くんの父親ではない男と沖縄で暮らしている)の子ども、感情が読み取りにくい朔くんと二人暮らし
子育てに興味のある人におすすめ
生活は子どもに振り回されるし、気持ちの疎通も難しい。
自分の子どもでもわからないことだらけなのに、妹の子どもとなれば、なおさら理解できないことばかり。
甥っ子といえども、どこまで踏み込んでいいかわからない。
子育ての難しさを痛感する椿さん。
朔くんに振り回されながらも、子どもに教わることも多いと感じる椿さんは「親」そのものです。
子育ての楽しさと難しさを教えてくれる本です。

子どもは大人が思っているよりも、いろんなことを考えているのよね
三十一歳独身、文具メーカーの経理部に勤める椿は、出奔した妹の子ども・朔と暮らすことに。毎日の子育て、更に勉強も運動も苦手で内にこもりがちな朔との生活は、時に椿を追いつめる。自分が正しいかわからない、自分の意思を押しつけたくもない。そんな中、どこかで朔を「他の子」と比べていることに気づいた椿は……。
『喫茶パオーン』
- 主人公:来人くん
- 3編の連作短編集(章ごとに来人くん小学校5年生、中学1年、大学1年)
- 家族の形:父と母と暮らす来人くん、近所で母方の祖父母が喫茶店を営んでいる
- 2021年私立品川女子学院中等部の入試で出題された本
祖父母が大好きな人におすすめ
同居はしてないけれど、すぐ近所に祖父母が住んでいて、よく会いにいく。もしかしたら両親よりも祖父母との方が気が合うかもしれない!と思っている人いるはずです。
親とは違った意味で頼りになる存在だったり、甘えられる存在だったりするしますよね。
来人くんと両親、そして祖父母は、一緒に暮らしてなくても家族として、お互いを思い合っています。
子どものころから、大学生になるまで。
来人くんの成長をとおして、一家の移り変わりが楽しめる一冊です。

時間が経てばいろんなことが変わっていくけれど、家族のお互いを思う気持ちは変わらないのよ
創業五十年(おおよそ)の喫茶店「純喫茶パオーン」。
トレイを持つ手がいつも小刻みに震えているのに、グラスたっぷり表面張力ギリギリで運ぶ「おじいちゃんの特製ミルクセーキ」と、どんなにお腹がいっぱいでも食べたくなっちゃう「おばあちゃんの魔法のナポリタン」が看板メニューだ。
その店主の孫である「ぼく」が小学五年・中学一年・大学一年でそれぞれ出会う不思議な事件と、人生のちょっとした真実。
きっとあなたも通いたくなる、心地好さ。
『雲を紡ぐ』
- 主人公:不登校の高校生美緒
- 長編小説
- 家族の形:父と母と一人っ子の美緒ちゃん 盛岡にほとんど会ったことのない父方の祖父がいる
- 2021年都立高校入試や私立中学入試で出題された本
家族の絆を味わいたい人におすすめ
気が合わない、理解しあえないと思い、真剣に向き合おうことを避けていた家族が、娘の家出をキッカケにどんどん変わっていきます。
家族だからといってテレパシーで通じ合うことなんてできるわけではありません(笑)
家族だからといって甘えてしまっても、許してもらえないこともあります。
家族について考えるキッカケになる一冊です。

はっきり言わないと通じ合えないのよ
家族に幻想を抱いちゃダメなの
高校生たちが選ぶ「今年の1冊」――第8回高校生直木賞、受賞作!
「分かり合えない母と娘」
壊れかけた家族は、もう一度、一つになれるか?
羊毛を手仕事で染め、紡ぎ、織りあげられた「時を越える布・ホームスパン」をめぐる親子三代の「心の糸」の物語。
いじめが原因で学校に行けなくなった高校生・美緒の唯一の心のよりどころは、祖父母がくれた赤いホームスパンのショールだった。
ところが、このショールをめぐって、母と口論になり、少女は岩手県盛岡市の祖父の元へ家出をしてしまう。
美緒は、ホームスパンの職人である祖父とともに働くことで、職人たちの思いの尊さを知る。
一方、美緒が不在となった東京では、父と母の間にも離婚話が持ち上がり……。
実は、とてもみじかい「家族の時間」が終わろうとしていた――。
『息子のボーイフレンド』
- 主人公:杉山家の面々
- 連作短編集
- 家族の形:父と母、高校2年生で一人息子の聖将(きよまさ)
家族に秘密を抱えている人へおすすめ
社会的に問題意識が高まり、なにかと話題になりがちな「LGBT」問題。
最近では、頭では理解しているし、自分は偏見なんてもっていないと考えている人も多いはずです。
この物語『息子のボーイフレンド』の杉山家の人たちもそうだったのですが……。
息子からの突然のカミングアウトに対して母の焦り、父親の理解あるフリなどは、周りからみれば笑えるような可笑しな態度なんですが、自分だったら杉山家の面々を笑えるかな?と考えちゃいます。

当たり前だけど、社会問題って自分が渦中の人になってこそ、わかること、考えること、理解することの難しさや大変さに気づくのよね~
専業主婦の杉山莉緒(りお)(40)は、高校2年生の一人息子・聖将(きよまさ)からのカミングアウトをファミレスで聞き、衝撃を受けた。交際相手を自宅のランチに招いたところ、20歳で一流大学2年生の藤本雄哉(ゆうや)は非の打ち所がない好青年。母親を早くに亡くし、家事は勿論、祖母の介護までしている苦学生で、何より聖将に勝るとも劣らないイケメンだった。ひとまず二人の交際を認めた莉緒だったが、夫・稲男(いねお)(45)にはなかなか切り出せない……。聖将&雄哉、盛夏の熱い恋の行方やいかに? 家族の絆があったかくしみる群像劇!
『神さまのいうとおり』
- 主人公:母方の曾祖母の住む田舎に引っ越してきた家族
- 連作短編集
- 家族の形:会社を辞め専業主夫になっている父、公務員として働いている母、主夫の父を恥ずかしく思っている高校生の友梨ちゃん(姉)、おとなしい中学生の弟拓也君、母方の曾祖母
- 2022年、ラ・サール中学の入試で出題された本
家族といるのが苦痛と思っている人、ジンクス好きな人におすすめ
毎日顔を合わせる家族。
いいときもあれば、うざったいなと思う時があります。
子どもはもちろん、親にとっても「家族」がいつも自分の思い通りの存在であるわけではないですよね。
『神さまのいうとおり』の友梨ちゃんの家族はなんとなくバラバラ。
理由は突然農業をやりたいと専業主夫になったお父さんなのかな?
新天地で、曾祖母と暮らし始めることで、家族それぞれがお互いに自分を見直し、相手の気持ちを考え始め、ちょっとづつ新しい家族として踏み出していく前向きな物語です。
曾祖母が教えてくれる伝説のような、言い伝えのような、おまじないが面白くて、興味がわきます。
ジンクス好きな人には、たまらなく面白い一冊です。

親も子どもも、学校や会社で見せる外での姿と、家庭での姿ってあんがい違ったりするのよね
「会社を辞めて農業をしたい」。父親が突然宣言し、高校生の友梨は曾祖母の暮らす田舎に引っ越すはめに。主夫となった父親や同級生との関係に悩む友梨に曾祖母が教えてくれたのは、絡まってしまった糸をほどくおまじないだった。最初は、疑心暗鬼な友梨だったが……。代々伝わる暮らしの知恵、忘れかけていた大切なことを思い出させてくれる物語。
『昭和40年男 ~オリンポスの家族~』
- 主人公:昭和40年生まれ、体操選手だった山田三男(父)
- 連作短編集
- 家族の形:専業主夫の三男、会社で働く妻、新体操選手として活躍する長女、姉にコンプレックスを抱く次女の4人家族
カッコいい専業主夫に会いたい人におすすめ
私が「もっと話題になってもいいのにな」と思っているくらいお気に入りの本が、この『昭和40年男 ~オリンポスの家族~』です。
家族のために次々に起こる家族の問題を解決していく専業主夫の三男!
子どものこと、家のことは妻に任せっきりという昭和の男性像を大きく覆してくれます。
なんだかんだと三男を頼りにしている家族の絆が、三男のパワーの源なんです。
「家族っていいよな」って素直に思えます。

男とか、女とか、働いていようと、主夫(主婦)とか関係ないのよ
家族のために全力になる姿がカッコイイのよ
金メダルを目指した元体操選手が主夫に転身!?
新時代〈令和〉に響く、家族の絆
昭和40年生まれの元体操日本代表選手・山田三男は、大手スポーツメーカーに勤め家計を支える妻・莉乃、新体操選手として活躍する長女・美岬、注目を集める美人の姉にコンプレックスを抱く次女・千春、そんな三者を優しく見守りながら、毎日主夫業をこなしている。
三男は自分が果たせなかったオリンピックの夢を娘に託すのだが──
家族小説の名手・佐川光晴が綴る、〈昭和・平成〉の香りと〈オリンピック〉が融合した、新しい家族小説!
『スイート・ホーム』
- 主人公:小さな洋菓子店を営む家族とお店のお客様
- 連作短編集
- 家族の形:洋菓子店を営む家族はパティシエの父と、お店を手伝う母、姉と妹の4人家族
疲れているとき、ホームシックのときにおすすめの本
疲れているときに、おいしくて、あったかい家族の物語は、私たちに癒しを与え、やさしい気持ちにしてくれます。
ケーキ屋さんを営む家族と、お店を訪れる人たちの家族の物語が連なった『スイート・ホーム』には、みんなそれぞれに違った形の「家族」がいます。
同じなのは「家族」を愛する気持ち。
毎日当たり前のように一緒に過ごしている家族が、なんだかキラキラ輝いてみえるようになる、ステキな物語です。

家族って、近すぎて大切さを忘れがちなんだよね
幸せのレシピ。
隠し味は、誰かを大切に想う気持ち――。
舞台は阪急沿線の小さな洋菓子店。
頑張るあなたに元気をくれる、
とびきり温かな絆の物語。
香田陽皆は、雑貨店に勤める引っ込み思案な28歳。
地元で愛される小さな洋菓子店「スイート・ホーム」を営む、
腕利きだけれど不器用なパティシエの父、明るい「看板娘」の母、
華やかで積極的な性格の妹との4人暮らしだ。
ある男性に恋心を抱いている陽皆だが、なかなか想いを告げられず……。
さりげない毎日に潜むたしかな幸せを掬い上げた、
心にあたたかく染み入る珠玉の連作短編集。
『うちのレシピ』
- 主人公:レストランを経営する家族と娘の婚約者の家族
- 連作短編集
- 家族の形①:レストランを経営する家族 シェフの父、母、ひとり娘
- 家族の形②:婚約者の家族 父、バリバリ働く母、ひとり息子
それぞれの家族にある愛とおいしい料理を知りたい人におすすめ
チョコレートケーキ、すきやき、ミートソース、ハンバーグ、おにぎり、コンソメスープとマーブルクッキー
家族の愛の中心には、おいしい料理がたっぷりある。
しかもその家族が結婚で結ばれれば、愛情たっぷりおいしい料理が倍になるんだ!
「おいしくて、なんて素敵な家族物語なんだろう」と思える本です。
おいしいだけでなく、家族それぞれがぶつかり合うこともあるし、許せないこともあるけれど、根本的にそれぞれがそれぞれの生き方を認め合ってこそ、家族の絆って生まれるんだなと教えてもらいました。

親から受けた理不尽な言葉や態度は、親にとってみれば愛情を注いでいるものだったんだと、自分が大人になって気づくこともあるわ
舞台は、家族経営のレストラン「ファミーユ」。
働くこと。恋すること。
食べること=生きること。
チョコレートケーキ、すきやき、ミートソース。その味は、きっと生涯忘れない。小さなレストラン「ファミーユ」を営む両親のもとに生まれた真衣。サラリーマンを辞めて店に入った啓太。ふたりの結婚は、頑固一徹の料理人と仕事命の敏腕ビジネスウーマンをも結びつけた。当然そこには摩擦も起こって……。私たちは、恋や仕事や子育てに日々悩みながらも、あたたかな食事に癒される。美味しさという魔法に満ちた、6つの物語。解説・瀧井朝世
『まるまるの毬』
- 主人公:菓子職人の治兵衛
- 時代小説(江戸時代)・連作短編集
- 家族の形:武家の身分を捨て菓子職人となった(治兵衛(60歳)、出戻り娘のお永(34歳くらい)と看板娘の孫、お君(16歳)の親子三代で暮らす
- 続編2冊あり
時代を超えて家族の愛を感じたい人におすすめ
家族の愛は時代が変わろうとも変わらないものです。
『まるまるの毬』は、家族で菓子店を営んでいる江戸時代の家族のお話。
実は父親の治兵衛には秘密があり、そのせいでいろんな事件に巻き込まれてしまうのです。
家族を愛しているけれど、秘密は守らなくてはならない。
秘密を守ることが家族の幸せを守ることにつながるのだから。
どんな問題が起ころうとも、3世代の父、娘、孫それぞれがお互いの愛情を疑うことなく感じているのがわかる、家族の愛と和菓子の甘さたっぷりの物語です。
『まるまるの毬』は、伝統的な和菓子がたくさん登場するのも魅力です。

治兵衛の秘密のせいで家族が犠牲になる状況には、「だれも悪くないのに」と涙がこぼれたわ
親子三代で菓子を商う「南星屋」は、 売り切れご免の繁盛店。武家の身分を捨て、職人となった治兵衛を主に、出戻り娘のお永と一粒種の看板娘、お君が切り盛りするこの店には、他人に言えぬ秘密があった。愛嬌があふれ、揺るぎない人の心の温かさを描いた、読み味絶品の時代小説。吉川英治文学新人賞受賞作。
『9月9日9時9分』
- 主人公:帰国子女、高校1年生の漣
- 長編物語
- 家族の形:父と母、離婚して実家に戻ってきている姉、高校1年生の漣の4人家族
家族をめぐる問題を抱えた物語が読みたい人におすすめ
家族は自分にとって「絶対の」存在なのか?
自分の幸せよりも、家族を優先しなくちゃいけないのか?
『9月9日9時9分』は、家族をめぐり究極の選択を迫られる女子高校生の物語です。
高校生の初々しい恋に潜む、ぬぐいきれない暗い影。
逃げようにも逃げられない、どう考えていいのか、だれにも正解がわからない
そんな重苦しいなかにも、ほんのりした希望がみえる
いや、見えてほしいと願いながら、夢中になって読んでしまいました。
*姉の離婚原因はDVです。

自分に弱さがあるからこそ、人の弱さも理解できる優しい人になれるのよね
愛される快感と、「人」を想う難しさ――。
バンコクからの帰国子女である高校1年生の漣は、日本の生活に馴染むことができないでいた。そんななか、高校の渡り廊下で見つけた先輩に、漣の心は一瞬で囚われてしまう。漣は先輩と距離を縮めるが、あるとき、彼が好きになってはいけない人であることに気づく。それでも気持ちを抑えることができない漣は、大好きな家族に嘘をつくようになり……。忙しない日本でずっと見つけられずにいた、自分の居場所。それを守ることが、そんなにいけないことなのだろうか。過ぎ去ればもう二度と戻らない「初恋」と「青春」を捧げ、漣がたどり着いた決意とは。
三浦しをんさんも大絶賛!!気鋭の作家が挑む傑作長編、満を持して刊行!
バンコク在住の著者だからこそ描けた、国境を超えた名作!!
「影を帯びながらも、なんてまばゆい小説だろう。痛みを抱えて生きる私たちに寄り添って、「きっと大丈夫」とささやきかけてくれるようだ。」 ――三浦しをん
『小説8050』
- 主人公:医者の大澤正樹
- 長編小説
- 家族の形:歯医者の父、従順な妻、優秀な長女(姉)、引きこもりの長男翔太の4人家族
家族で家族の問題を乗り越える物語を読みたいと思っている人におすすめ
外から見える家族の姿は、本当の姿とは限りません。
『8050』は、幸せそうで、なんの問題もない、うらやましいと思えるような家族だからこそ、家族の問題を見えないものとして年数を過ごしてしまった大澤さんのおうちの物語です。
いじめが原因で7年もの間引きこもりになってしまった長男を、どうにかしようと立ち上る父と母。
7年もの間見過ごしてきた、現実と息子に対峙します。
問題からただ逃げていても解決に到らない。
家族でもきちんと話さないと理解できないことだらけ。
本人も家族も一丸となって問題を向き合わなければならないんだと、教えてくれる一冊です。
親が息子を娘を信じてあげる愛、息子の立ち直りたいと思う気持ち、家の問題を暴露する姉の勇気。
家族それぞれの行動や気持ちが、よくわかり物語に入りこんでしまいます。

引きこもりの他にも、いじめの問題も含んでいて、社会の奥深い問題を考えるキッカケにもなる物語よ
このままでは我が子を手にかけ、自分も死ぬしかない――。
従順な妻と優秀な娘にめぐまれ、完璧な人生を送っているように見える大澤正樹には秘密がある。有名中学に合格し、医師を目指していたはずの長男の翔太が、七年間も部屋に引きこもったままなのだ。夜中に家中を徘徊する黒い影。次は、窓ガラスでなく自分が壊される――。
「引きこもり100万人時代」に必読の絶望と再生の物語。
『やさしい猫』
- 主人公:シングルマザー(夫とは死別)の保育士ミユキさん 娘のマヤちゃん
- 長編物語
- 家族の形:保育士ミユキさん、娘のマヤちゃん、スリランカ人のクマさんの三人家族
家族に襲い掛かる社会問題に目を向けたいと思っている人におすすめ
『やさしい猫』という本のタイトルからは想像がつかないのですが、この小説は外国人の在留問題を考えるキッカケとしておすすめの一冊です。
難しいことを考えずに、まずはこの本を読んでどう思ったか?を自分に問いてみてほしいです。
自分の身近に起こらないとリアルに感じることができない社会問題ですが、小説を読むとそのリアルさがひしひしと感じることができます。
理不尽なこと、仕方ないのかもと思うこと、どう考えていいかわからないこと。
いろんな出来事がおそいかかり「また問題発生か!」と思うのですが、ぶれない「家族の愛」が支えになって乗り越えていく家族三人の姿に涙します。
かなりの長編(410ページ)ですが、国際結婚からの外国人在留問題と、興味がどんどんわいてきて読むのがやめられなく一冊です。

読む前は国際結婚をめぐるスイートホーム物語と思っていたから、後半、内容が急展開するのにビックリ!
物語に一気に引き込まれるわよ
シングルマザーの保育士ミユキさんが心ひかれたのは、八歳年下の自動車整備士クマさん。
出会って、好きになって、この人とずっと一緒にいたいと願う。当たり前の幸せが奪われたのは、彼がスリランカ出身の外国人だったから。
大きな事件に見舞われた小さな家族を、暖かく見守るように描く長編小説。
『博士の長靴』
- 主人公:藤巻博士家の面々
- 6編の連作短編集
- 家族の形:4世代にわたる藤巻博士家
- 2023年私立豊島岡中学、2023年神奈川県・愛知県立高校・東京都立国立高校の入試問題で出題された本
世代を超えた家族の繋がり、先祖を感じたい人におすすめ
家族同志でも、イラッとしたり、相性悪いよな、ぜんぜん似てないと思うことありますよね。
でもふとした瞬間に「やっぱり親子だよな」「家族だよな」としみじみ思うこともあるはずです。
そんな”家族・親子の不思議な関係・気持ち”を思い出させてくれる物語が『博士の長靴』です。
この物語は4世代にわたって繰り広げられます。
自分には必ず、会ったことのない、記憶にないご先祖さまがいてこそ、今の自分がいるんだな~と、家族の脈々と受け継ぐバトンを感じられる本です。

家族の存在って、家族の前に人間同士の繋がりなんだと思うと神秘的よね。
天気を変えることはできない。
人間も、他の生きものも、あるがままを受け入れるしかない。
天気の研究に生涯をささげた藤巻博士。博士一家・四世代の歴史と、彼らとの出会いで変化していく人々の生きざまや家族の在り方を丁寧に描いた傑作連作短編小説。
『流しのしたの骨』
- 主人公:ことちゃん
- 長編小説
- 家族の形:宮坂家は父と母、姉そよちゃん、姉しま子ちゃん、ことちゃん、弟の律の6人家族
となりの家の家族をのぞいてみたい人におすすめ
友達と話していて、「うちの家族とは違うな」と思う時ありませんか?
当たり前のように思っていた家族の習慣が、他の人からするとビックリするようなものだったりします。
江國香織さんの『流しのしたの骨』は、「そうか、家族だけにしかわからない行動や考え方があるんだ」と、家族がもつ不思議な世界に気づかされる物語です。
驚くような衝撃的な事件が起こるわけではないのですが、家族に起こるちょっとした問題を、家族特有の考え方で解決していく宮坂家。
普通なのに、どこか不思議な宮坂家。
宮坂家の家族の魅力にどっぷりハマってください。
文庫になったのが20年以上も前の古い本なのですが、江國さんの色あせることなくみずみずしい文章が楽しめます。

江國さん特有のみずみずしくも伸びやかな文章で描く、「よその家」のおもしろさとあたたかさを感じられる物語よ
いまはなにもしていず、夜の散歩が習慣の19歳の私こと子、おっとりとして頑固な長姉そよちゃん、妙ちきりんで優しい次姉しま子ちゃん、笑顔が健やかで一番平らかな`小さな弟’律の四人姉弟と、詩人で生活に様々なこだわりを持つ母、規律を重んじる家族想いの父、の六人家族。ちょっと変だけれど幸福な宮坂家の、晩秋から春までの出来事を静かに描いた、不思議で心地よくいとおしい物語。
今回紹介した本リスト
家族愛を感じる物語、おすすめ本16冊を紹介しました。
お気に入りの本を読みながら、家族の愛情をたっぷり楽しんでください。

あなたの好みの本を選んで読んでみてね。
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