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時代小説デビューするなら西條奈加!【入試出題本あり】小学高学年・中学・高校生におすすめ本

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時代小説を読んでみたいと思っている小学高学年から中学生、高校生におすすめ、西條奈加さんの本を紹介します。

おすすめする西條奈加さんの時代小説は、笑いと感動ありの人情物語で、時代小説デビューの小学高学年から中学生、高校生でも読みやすく楽しめます。

また、時代小説に不慣れだと、当時の生活に関することや雰囲気や、菓子に関する専門用語に戸惑うかもしれませんが、わかりやすい説明がありながら、物語が進んでいくので心配ありません。

「へえー」を連発しながら、江戸時代にタイムスリップした気分で読めるはずです。

紹介する本のいくつかは、高校入試でも出題されているので、テスト対策の一環として読むのもおすすめです。

お気に入りの本を見つけて、西條奈加ワールドに広がる江戸を楽しんでください。

児童書、ヤングアダルト(YA)ブック、中学受験出題本のおもしろさにどっぷりにハマっている私が、おすすめしたい本を紹介します。

西條奈加さんってどんな人?

1964年北海道生まれの、時代小説を得意とする作家
2021年、『心淋し川』で第164回直木賞を受賞した
【参考:西條奈加wikipediaより】

『銀杏手ならい』

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【著者】西條奈加
【出版社】祥伝社

江戸時代ポイント
江戸時代の学校「手習所」

あらすじ
手習所「銀杏堂」を舞台にした、先生として母として、子どもたちとともに成長していく女性の物語

主人公は?
24歳の萌(もえ)

2019年度、東京都立新宿高校の高校入試で出題された

子どもに恵まれず離縁された(現代ではありえない!)出戻りの萌は、実家の手習所『銀杏堂(ぎんなんどう)』を継いだのですが、子どもに軽んじられ、自分の力不足を感じていて自信がない毎日。

そんな萌を変えてくれるのは、いったい誰なのでしょうか?

萌の人生も気になりますが、なによりも「銀杏堂」での毎日がとってもおもしろいのです。

江戸時代の学校とは、どんな感じなのかな?
いくつから通って、何を習っているのかな?
今と違うのかな?

「筆子」「寺小屋」「手習所」「登山」「下山」てなんだかわかるかな?

江戸時代も今と変わらずに、子どもたちは正直で、わんぱくで、ナイーブなのです。

ひとりひとりの子どもたちには、それぞれの個性があり、生活があり、立場があり。そんな子どもたちを理解して教育していく「銀杏堂」スタイル。

子どもたちや、周囲の人たちとふれあい、気持ちを通わせながら、毎日を過ごしていく人情たっぷりの江戸の賑わいが感じられます。

『六花落々』

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【著者】西條奈加
【出版社】祥伝社

江戸時代ポイント
江戸時代の学びと政治

あらすじ
”雪”オタクの尚七が政治に巻き込まれていく歴史小説

主人公は?
下総古河藩の物書見習・小松尚七

2020年度、千葉県の県立高校の高校入試で出題された

「雪の形」を知りたい!雪が6弁なのはどうしてなのか?
「何故なに尚七」と呼ばれ、人がムダだというものを知りたい気持ちがいっぱいの尚七

自分の興味のあることにはのめり込むけれど、他のこととなるとまるっきり興味がない
現代でもこんな人いますよね。
共感できる人もいるかもしれません。

そんな、”雪”オタクの尚七は、とある出会いによって、下総古河藩から江戸へあがることになるのです。

江戸にでて蘭学者たちと知り合い、学びを深めていく尚七だったのですが、ある日、たいへんなことに気づくのです……。

尚七を取り立ててくれ、蘭学とむすびつけてくれた鷹見忠常(泉石)とともに、歴史上の事件に巻き込まれていく尚七の運命は!

幕末に向かう江戸時代、天保大飢饉、大塩平八郎の乱、シーボルト事件といった物騒な事件と、”雪”オタクの尚七はどう関係していくのでしょうか?

時代小説でもあり、史実や実在の人物が登場する歴史小説なので、リアルさにハラハラドキドキしながら読めます。

『まるまるの毬』

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【著者】西條奈加
【出版社】講談社

江戸時代ポイント
江戸時代のお菓子

あらすじ
江戸の菓子屋「南星屋」でおこる事件・人情物語

主人公は?
菓子職人の治兵衛、「南星屋」の主人

その他情報
シリーズ化している

江戸親子三代で菓子を商う「南星屋」は、毎日行列ができ、売り切れが当たり前の大人気店です。
店主は武家の身分を捨て、職人となった治兵衛。
治兵衛といっしょにはたらいているのは、出戻り娘のお永と、お永の娘の看板娘、お君。

そして、ちょくちょく「南星屋」に顔を出す甘いモノ大好きな治兵衛の弟で、身分の高い住職でもある石海もユニークなキャラクターです。

治兵衛は、日本各国を歩きながら、その土地土地のお菓子を食べてきた経験を生かした菓子をつくり、販売しています。

と、ここまでは仲良し家族経営の和菓子屋さんの物語、おいしい和菓子物語なのかと思いきや……。

実は、店主の治兵衛には、他人に言えない大きな秘密があったのです。(治兵衛と弟以外は秘密を知らない)
その秘密が元となり、起こるさまざまな事件。

秘密の運命に翻弄されながら「南星屋」の面々ですが、家族の間ではおいしいお菓子と愛があふれています。
なにがあっても前向きで、すがすがしくあたたかい人の心に、ほっとしたり、涙したり、家族にやさしくなれる物語です。

『亥子ころころ』

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【著者】西條奈加
【出版社】講談社

江戸時代ポイント
江戸時代のお菓子
パート2

あらすじ
江戸の菓子屋「南星屋」でおこる事件・人情物語パート2

主人公は?
菓子職人の治兵衛、「南星屋」の主人

その他情報
「南星屋」シリーズ第3弾『うさぎ玉ほろほろ』あり

2022年度、神奈川県の県立高校の高校入試で出題された

全国各地の銘菓を作り、味は絶品、値は手ごろと大繁盛!江戸の菓子屋「南星屋」シリーズの第2弾の物語。
(家族構成や、店主の治兵衛がもつ大きな秘密を知るためにも、第1弾『まるまるの毬』を先に読むのをおすすめします。)

さて、第2弾の『亥子ころころ』では、雲平という謎の男が登場します。
雲平は味方なのか?敵なのか?

今回の物語にも、おいしい和菓子と、やさしくて、クスっと笑える人情がたっぷり入っています。

前作『まるまるの毬』でいろいろあった、お君ちゃんも気になりますよね?
「南星屋」シリーズから目がはなせません!

『ごんたくれ』

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【著者】西條奈加
【出版社】光文社

江戸時代ポイント
江戸時代のアート

あらすじ
実在した二人の絵師をモデルにした、芸術を探求するふたりの運命と人生が書かれた物語

主人公は?
絵師を目指す豊蔵と彦太郎

2023年度、秋田県の県立高校の高校入試で出題された

舞台となるのは、安永時代の京都です。
江戸ではなく、京都という舞台に興味がわきませんか?

安永時代とは、江戸幕府将軍でいえば10代目の徳川家治時代で、田沼意次が活躍した時代と言った方がわかりやすいかもしれませんね。
杉田玄白らの『解体新書』が刊行されたりと、蘭学を中心とした新しい学問に注目が集まっていた時代です。

そんな時代の京都で、当代一の絵師を目指す豊蔵と彦太郎が奇跡的に出会うのです。
(モデルは曾我蕭白と長沢芦雪)

ライバルとしてお互いを認め、喧嘩しながら切磋琢磨し腕を磨く、若きふたりの絵師たちの生きる道とは?目指す絵とは?

絵師という職人としての生き方や、社会の現実と自分の理想とのはざまで生きる難しさは、現代に生きる私たちでも共感でき、長編の時代小説ですが読みやすいと思います。

ふたりのほかにも、この時代に活躍した絵師たち(池大雅、円山応挙、伊藤若冲などの有名どころ)が登場するので、芸術やアート好きの人におすすめの一冊です。

作中にでてくる絵(芦雪の虎図、曽我蕭白の雲龍図など)を調べながら読んでいくと、さらに面白いですよ!
この本のおもしろさで、今まで芸術やアートに開眼するかもしれません!

そして京都の方言になじみのない人には、物語中の京都弁での会話が、新鮮でおもしろく感じられるはずです。

アート、歴史、京都、読みどころが盛りだくさんの時代小説です。

『隠居すごろく』

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【著者】西條奈加
【出版社】KADOKAWA

江戸時代ポイント
江戸時代の隠居生活(おじいちゃんと孫)

●●あらすじ
隠居生活を楽しむはずだった徳兵衛の第二の人生物語

主人公は?
還暦をむかえた糸問屋の主人の徳兵衛

その他情報
続編あり『隠居おてだま』

人生は思い通りにいかないものです。

還暦を機に引退し、悠々自適な隠居生活をもくろんでいた徳兵衛だったのですが……。
なんでも拾ってきてしまう、かわいい孫の千代太に悪党苦戦!

モットーは「情が絡むと、かくも人の世は面倒だ」という、徳兵衛の「人間関係」には首をつっこまないというユニークなキャラクターもあいまって笑えたり、なんだかんだと結局は人に関わって面倒をみてしまう徳兵衛の心の広さに泣けたり、ハートフルな時代小説なのです。

いくつになっても、いつの時代でも、自分が必要とされているのを感じるのって幸せなことなんですね。

キュートなおじいちゃんと孫、徳兵衛と千代太に会ってみたくなりませんか?

『とりどりみどり』

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【著者】西條奈加
【出版社】祥伝社

江戸時代ポイント
江戸時代の複雑な家族構成

あらすじ
3人の豪快な姉に悩まされる少年、鷺之介の物語

主人公は?
廻船問屋「飛鷹屋」の末弟、11歳の鷺之介、

元気いっぱいで、おしゃべりで、調子が良くて、トラブルメーカーで、一緒にいると疲れちゃう。
でも、なぜか憎めない。
そんな、兄弟や姉妹にふりまわされている人いませんか?

江戸時代にも、そんな男の子がいました!

景気のいい廻船問屋のおぼっちゃま、末弟の鷺之介がもつ悩みのタネは、かしましい三人の姉なのです。
姉たちの買い物、芝居、物見遊山に付き合わされるだけではなく、家でも外でも、姉たちの遠慮なし、気遣いなし、毒舌をはきまくるおしゃべりや態度にふりまわされる鷺之介。

しかも姉たちと外出すると、なぜかいつもその先々で事件が発生するのです……。

物語としても楽しいのですが、芝居や花見なでの娯楽を楽しむ人たちの暮らしぶりに反して、表向きは質素さを求められる生活、戦いがなくなり生活に困窮していく武士の人たちといった、江戸の町人文化がみえるおもしろさも、この『とりどりみどり』にはあります。
兄と姉、鷺之介の母親がみな違ったりと、現代では想像つかない江戸時代の家族構成にも、驚くかもしれません。

そして、物語後半になると、一転して新たな家族の謎、真相が明らかになってきます。
家族それぞれの末弟への「愛」に泣けます!

江戸時代を感じながら、鷺之介の友だちになった気分で読むと楽しんでください。

西條奈加 時代小説デビューにおすすめ!紹介した本リスト

時代小説を読んでみたいと思っている小学高学年から中学生、高校生におすすめ、西條奈加さんの本を紹介しました。

お気に入りの本を見つけて、西條奈加ワールドを楽しんでください。

あなたの好みの本を選んで読んでみてね。

江戸時代の学校「手習所」物語

江戸時代の学びと政治物語

江戸時代のお菓子物語

江戸時代のお菓子物語2

江戸時代のアート物語

江戸時代の隠居生活(おじいちゃんと孫)物語

江戸時代の複雑な家族構成物語

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