2025年度中学入試で出題された本35冊以上 小学高学年・中学生・高校生におすすめ

中学入試なんて関係ないや!と思っている人にどうしても教えたいことがあるんです。

実は、中学入試で出題される「国語」の本はびっくりするほど面白い!

今年も期待を裏切らずに「面白い」「感動する」良い本が多く出題されました。

そんな中学入試に出題された本のなかから、小学高学年・中学生・高校生におすすめ本(小説・物語)を紹介します。

2025年度初めて中学入試で登場した本を中心に紹介しています。

中学・高校受験出題本はとにかくおもしろい!
国語の専門家である国語の先生たちが選んだ本はどれも失敗なし!なのです。

小学生高学年~中学生向けの本

児童書が中心になっています。

主人公が小学生や中学生なので、小学高学年~中学生は登場人物の気持ちが理解しやすいです。
本の文字も大きく、読みやすい本です。

『あの空の色がほしい』

入試出題情報

2025年度、久留米大付属中学校で出題

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【著者】蟹江杏
【出版社】河出書房新社

●あらすじ
近所にステキな名前の美術教室をみつけた小学4年生の少女マコちゃん。

絵を描くことが大好きな少女はその教室に通うことにするのだが……。

先生は見た目”怪しげな”、教え方”普通じゃない”おっさんだった!!

クラスメイトと自分との考え方や行動にギャップを感じながらも、自分の好きなこと、絵を描くことで自分を表現できることを知る少女の成長物語。

おすすめポイント
2025年度の出題入試本のなかで、私がもっとも「いいな」と思った一冊
あなたの好きなこと(もの)は何ですか?と聞かれたらすぐに答えられますか?
好きなことを貫くには、イヤなこと、辛いこと、悲しいことも経験するはず……。
それでも、好きなことをすればするほど、もっともっと好きになる楽しさや、興奮、ワクワクがたくさん味わえるんだと教えてくれる本でした。

自分の好きなこと”って何だろう?と思った人におすすめです。

☟蟹江杏さんのインスタグラムより

久留米中学校入試で出題された部分は。
マコちゃんが図画工作の時間に絵を描いたあと、先生から話があると呼ばれるシーンです。

『カラフル』

入試出題情報

2025年度、森村学園中学校で出題

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【著者】阿部暁子
【出版社】集英社

★高校生にもおすすめ

●あらすじ
高校入学式の朝、男子高校生、荒谷伊澄が駅であった車椅子に乗った気の強いヤな女だな、と感じた少女は。

伊澄と同じ高校の新入生、渡辺六花だった!

挫折を経験した少年と少女の成長青春、そしての物語!

おすすめポイント
運命に負けない!気持ちと行動に涙×涙でした。
もしあなたが思わぬ人生の壁にぶつかっても。
自分の人生を生きるのを決してあきらめないでと勇気づけてくれます。

自分のもつ可能性を信じられずに「自分なんて」とあきらめ気味の人におすすめです。

『天使のにもつ』

入試出題情報

2025年度、駒場東邦中学校で出題

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【著者】いとうみく
【出版社】双葉社

●あらすじ
中学2年生の風汰くんが、保育園で職場体験をした5日間の物語

「子ども相手にてきとうに遊んでればいいんでしょ」と安易な気持ちで、保育園での職場体験を決めた風汰を襲った保育園児たちの脅威とは!

保育園児たちと関わる時間が、風汰の考え方や生き方に新しい風をふきこみます。

おすすめポイント
園児にふりまわされ右往左往する風汰くん、笑っちゃいます。
自分がかつては小さな幼児だったことを忘れてしまったすべての人におすすめの本です。

☟児童書で読みたいならこちら

『透明なルール』

入試出題情報

2025年度、早稲田実業学校中等部で出題

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【著者】佐藤いつ子
【出版社】KADOKAWA

●あらすじ
「周りからどう思われるか」が気になる平凡な中学生・優希ちゃんの大きな成長が、あなたにエールを送る物語。

人からどう思われるか、どう見られているのか、周りから浮いていないかが気になりませんか?
自分の本当の気持ちよりも、周りのことを優先させてしまっていませんか?

もしかしたら、学校、友達、先生、親の雰囲気、同調圧力が苦しいと思っているのは自分で勝手につくった「透明なルール」かも。

おすすめポイント
学校でも家でも、人の目が気になって仕方ないと感じている人、いい子でいなくちゃと思っている人におすすめです。

『ぼくの色、見つけた!』

入試出題情報

2025年度、暁星中学校で出題

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【著者】志津栄子
【出版社】講談社

●あらすじ
赤と緑のちがい。
そんな赤ちゃんでもできることができない小学生の信太朗。

そんな自分をお母さんは「かわいそう」だという。
ぼくって「かわいそう」な存在なの?

このことが、クラスのみんなにばれないかヒヤヒヤだし。
毎日毎日、永遠にこうやって生きていくのかなと思うと自分にウンザリしている信太朗くんの物語。

おすすめポイント
実は……。
友達に隠したい「秘密」がある人におすすめの本です。

『殻割る音』

入試出題情報

2025年度、攻玉社中学校で出題

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【著者】中村汐里
【出版社】小学館

★文庫本です

あらすじ
中学受験間近なのに料理に興味をもってしまった!

さくらちゃんの夢は、料理が苦手なお母さんと一緒に料理をつくることだけど。
料理が苦手なお母さんとの間には確執が……。

さくらちゃんは無事に合格できるのか?
そしてお母さんと仲直りできるのか!

その他情報
*続編あり『天満つ星』

おすすめポイント
さくらちゃんの気持ち、お母さんの気持ち、お互いの気持ちのすれ違いに、ハラハラそしてウルリと心が揺さぶられます。
いろんな問題があって、好きなことに挑戦するのをためらっている人におすすめです。

『天満つ星』

入試出題情報

2025年度、開智未来中学校で出題

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【著者】中村汐里
【出版社】小学館

★文庫本です

●あらすじ
希望の難関私立中学校に入学した室本さくら。

さっそく調理部に入部して、すてきな中学生活が始まるはずだったのですが……。

問題ひとつひとつに向き合い、クリアし、成長していくさくらの青春スイーツ小説。

●その他情報
前作『殻割る音』あり

おすすめポイント
新しい中学生活は、ワクワクすることでいっぱいのはずだったのに……。じっさいは、友人関係、入部した調理部の先輩との関係などなど、悩みもいっぱい。
それでも、好きなことに熱中できる楽しさ、興奮、ワクワク感を共感したい人におすすめです。

作者の中村汐里さんからの報告あります

『八秒で跳べ』

入試出題情報

2025年度、栄東中学校で出題

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【著者】坪田侑也
【出版社】文藝春秋社

●あらすじ
高校生の宮下景は、入学した時から男子バレー部のレギュラーメンバーだったが……。

大事な試合の前に、あることがきっかけで怪我をしてしまい、初めてホケツに!

新しい自分の居場所から見える世界は?出会える人は?

おすすめポイント
初ホケツになって気づいたこと、出会った人。
今まで自分は何をみて、何を考えていたんだろう?

いつも同じ友達と、おんなじような日々をすごしている人におすすめです。

『世界から守ってくれる世界』

入試出題情報

2025年度、獨協埼玉中学校で出題

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【著者】塚本はつ歌
【出版社】産業編集センター

●あらすじ
14歳にはどうにもならない現実がある。

不仲な両親と一緒なのが苦しい薫子。
セーラー服で登校し始めるクラスメイトの中鉢くん。

それぞれが抱える辛さをわかちあい、友達となった2人は自分で自分の「居場所」を探す!

おすすめポイント
お互いの心の痛みをわかちあうことで生きる希望をみいだす二人が「たくましい」。
ふたりが、どこかユーモラスに自分の現状を語る姿には泣けました。
今の自分が幸せだと思っている人にこそ読んでほしい本です。

『要の台所』

入試出題情報

2025年度、田園調布学園中学校で出題

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【著者】落合由佳
【出版社】講談社

●あらすじ
要は引っ込み思案の中学1年生の女の子。

ネパールから来たお隣さん、ひとつ年上のサリタと友達になるために、近所の「がみババ」に料理を教わることに。

料理で文化の違うサリタと仲良くなれるか!?

おすすめポイント
自分に自信がない……、クラスでうすい存在の自分がイヤだ!
でもそんな自分でもだれかの支えになれるかな?と思う要ちゃん。
そんな彼女が受ける「がみババ」の愛のある料理レッスン、かなりおもしろいですし、役立ちます。

文化のちがう人たちと仲良くなるために必要なことも学べます。

『17シーズン 巡るふたりの五七五』

入試出題情報

2025年度、桜美林中学校で出題

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【著者】百舌涼一
【出版社】講談社

●あらすじ
学校ではほとんど口をひらかない中学生の松尾音々が、クラスの優等生でモテる男子、天神くんから一緒に行きたい場所があると誘われた!

それは、なんと句会だった……。

17音で感じる季節。17音に込める想い。そして、17音で描く未来を知り、音々は、新しい俳句の世界に入りこむ。

おすすめポイント
自分の良さをみつけてくれて、自分を褒めてくれる人がいたら……。
しかも、それが学校で人気の人だったら!!
自分がダメダメだと思っている人におすすめ。
そして、ステキな物語が読みたい人にもおすすめです。

『光の粒が舞いあがる』

入試出題情報

2025年度、学習院女子中等科で出題

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【著者】蒼沼洋人
【出版社】PHP研究所

●あらすじ
母親と二人暮らしの中学1年生の心愛。
家事の手伝いに奮闘する日々の楽しみは、駅前のボクシングジムで練習に励む少女を眺めることだったのだが……。

ボクシングを通して、たどり着いた「自分がするべきこと」とは?

おすすめポイント
自分の「今」は今しかない
どうにもならないことがいっぱいだけれども、自分の「今」は何をすべきなんだろうか?

自分の環境はどうにもならないから……。
なにもかもを、あきらめてしまいがちな人におすすめです。

『真実の口』

入試出題情報

2025年度、巣鴨中学校で出題

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【著者】いとうみく
【出版社】講談社

●あらすじ
中学3年生の冬、三人の女子中学生は良いこと?をして警官から感謝状を送られたのだが……。

「もしかして、わたしたちすごい誤解をしてたってことはないかな」

高校生になった夏、警察から感謝状を贈られた三人は、自分たちの行動が間違っていなかったかをたしかめるため動き出す!

おすすめポイント
自分が「良い」と思ったことは、ほんとうに「良い」「正しい」ことなのか?
真実を知るのがちょっと怖い……。

自分がいつも正しいと思っている、自分の正しいを人に押し付けてしまう人におすすめです

『いつか、あの博物館で。: アンドロイドと不気味の谷』

入試出題情報

2025年度、日本女子大附属中学校で出題

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【著者】朝比奈あすか
【出版社】東京書籍

●あらすじ
校外学習で同じ行動班になった、安藤悠真、長谷川湊、清水陽菜、市川咲希の四人の中学一年生。

彼らそれぞれの中学生活3年間は、いったいどんな日々だったのだろうか?

おすすめポイント
校外学習の班が一緒になった男女4人、性格も家庭環境も、クラスでの立ち位置も違うけれど……。
なんだか不安で、モヤモヤした気持ちは同じ

モヤモヤ、イジイジ、イライラ。
なんかすっきりしない、でもどうしていいかわからない、そんな気分が続く人におすすめです。

『今日もピアノ・ピアーノ』

入試出題情報

2025年度、和洋国府台女子中学校で出題

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【著者】有本綾
【出版社】学研

●あらすじ
小学6年生の海斗が塾に行く途中で出会ったのは……。
ピアノで美しい音をつむぐおじいさん。

退屈な毎日に、つまらない自分。
決まった毎日を、たんたんと過ごしていた海斗の気もちに変化が起きる!

おすすめポイント
ふとした偶然のできごとが、大きく自分を変えてくれる。
そんな奇跡信じられる?

毎日毎日がおんなじでつまんないと思っている人におすすめです。

『かわいいわたしのFe』

入試出題情報

2025年度、田園調布学園中学校で出題

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【著者】神戸遥真
【出版社】文研出版

●あらすじ
Feって鉄のこと?でも、かわいいって?
謎だらけのタイトルですが。

《白石さんって、鉄道好きなの?》

大好きな電車のことを隠し続ける中学生1年生の菜摘に、我が道をいく猫背で小声のクラスの男子、羽ヶ崎からきたメール。

大好きな鉄道を通じて、成長していく菜摘の青春物語。

おすすめポイント
意外なクラスメイトと親しくなるのって、ちょっと憧れませんか?
好きなもの、ことをおもいっきり楽しみたい人におすすめです。

『わたしは食べるのが下手』

入試出題情報

2025年度、田園調布学園中学校で出題

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【著者】天川栄人
【出版社】小峰書店

少食で食べるのが遅い葵は、とにかく食事が苦手。とく給食なんて……。

そんな葵は、食べることに問題を抱えるクラスメイトの咲子、ラマワティとともに給食改革に乗り出すことに……。

彼女たちの敵は、イケメン栄養教諭・橘川?!

おすすめポイント
みんなでご飯を食べるのが楽しいってだれが決めたの?
そんな気持ちに「わかる!」って共感する人も、「え、そうなの」とビックリする人も読んでほしい本です。

『グリーンデイズ』

入試出題情報

2025年度、岡山白陵中学校で出題

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【著者】高田由紀子
【出版社】文研出版

小学5年生から東京の大学に進学することを夢見ている、佐渡島で生まれ育った芽衣(めい)ちゃんの奮闘物語。

活気あるキラキラした街、東京にいくためなら、なんだって頑張れる!はず……だったのに。

おすすめポイント
自分のがんばりが、親、友達といろんな人たちを巻き込む!
それでも「がんばり」は決して裏切らないと元気になれます。

がんばることがみつからない人、逆に、がんばることでイヤな思いをしている人におすすめです。

『今日もだれかの誕生日』

入試出題情報

2025年度、学習院中等科で出題

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【著者】二宮敦人
【出版社】光村図書出版

だれが、だれを祝う誕生日なの?
誕生日なのに、トラブル発生?
誕生日って最高の日だっけ?

誕生日にまつわる短編6編です。

☟作者の二宮さんによる朗読あり

おすすめポイント
必ず年1回やってくる誕生日。
どんな日だって自分にとって特別な一日だ!

自分のことがあんまり好きじゃない人、自分を大切にしてほしい人に読んでほしいおすすめ本です。

『物語を継ぐ者は』

入試出題情報

2025年度、栄東中学校で出題

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【著者】実石沙枝子
【出版社】祥伝社

●あらすじ
中学生、本村結芽の愛読書『鍵開け師ユメ』の作者は、なんと急死した伯母だった!

未完のままになった物語の続きを書くことを決意した結芽は物語の中へ飛び込む!

ファンタジーの世界と現実を行き来きしながら、結芽の本当の冒険がはじまった! 

おすすめポイント
冒険の旅へ出かけよう!
ジブリ映画が好きな人なら、ぜったいに好きなはず
現実の世界にお疲れ気味の人におすすめです。

『みかんファミリー』

入試出題情報

2025年度、東海中学校で出題

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【著者】椰月美智子
【出版社】講談社

●あらすじ
お母さんとおばあちゃんと暮らしていた中学1年生の美琴ちゃんは、なぜか母の友人家族と一緒に暮らすことに!

不思議な2つの家族の共同生活物語。

そもそもなんで新しい家族のかたちが作られたのか……。
隠された秘密があるんです。

おすすめポイント
親戚でもない、赤の他人と一緒に暮らすって想像できますか?
しかも同じ学校の子(変り者と評判の!)と暮らすとなったら!!
でもその奇妙な新しい暮らしが、今まで知らなかった世界が広がるのです。

「心のよりどころ」が欲しい人に読んでほしい本です。

『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』

入試出題情報

2025年度、筑波大学附属駒場中学校で出題

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【著者】斉藤倫
【出版社】福音館書店

●あらすじ
20篇の詩で感じる、詩の楽しみとは?

きみ(こども小学生)と、ぼく(いい年をしたおっさん)との会話方式で「詩」の世界がわかる。

想像力を働かせると、言葉に新しい風がふく。
それをどう感じるかは自由なのだと安心しながら「詩」を楽しめる本です。

おすすめポイント
「詩」について語り合う、子どもとおじさんの会話に、なぜかホロリときてしまう。
「詩」を通しておじさんは子どもに、生きるなかで大切なことを伝えているから。
人生のその時にしか味わえない、感じられない「詩」の楽しみがあるんだと思うと、何度も何度も読み返したくなる本です。

「詩」ってどう読んでいいかわからない人、「詩」とはなんぞやを知りたい人におすすめです。

中学生~高校生向けの本

大人向けの本として出版されています。

高校生くらいになると、主人公や登場人物の気持ちが理解できると思われる本です。

また中学生でも「本を読むのが好き」「本を読むのに慣れている」なら読んで楽しめます。

*実際に私が読んで高校生向きだなと思った本には★特に高校生におすすめをつけました。

『アルプス席の母』

入試出題情報

2025年度、ラ・サール中学校で出題

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【著者】早見和真
【出版社】小学館

●あらすじ
母と子どもで目指す甲子園の道!物語

さわやかな野球少年の話とおもいきや、甲子園球児たちや、その親、関係者たちのどす黒いダークな一面も暴かれる!

自分のためだけだったらあきらめてしまうことありませんか?
だれかのため(子どものため)に思うと、何倍もの力が湧いてくる経験ありませんか?

この本『アルプス席の母』は、航太郎君が甲子園を目指す物語でありながら、タイトルどおり主人公は「母」なのです。
子どものためならどんな理不尽なことでも、嫌がらせでも、負けない!
母は強しです。

そして母の愛をたっぷり感じている息子の航太郎くんも、母のため父のため何よりも両親に愛されている自分のために野球部の仲間のために、思ってはいなかった野球の道を進んでいきます。

子ども目線で読むと、自分が人生歩めるのはだれかの愛に支えられている感謝を思うはずですし、大人の母目線で読むと、子どもを無償に愛する気持ちに共感の嵐になるはず。
どちらにしろ、涙がとまりません。

「お母さんありがとう」「お母さんがんばろう」と素直に思える感動作品です。

おすすめポイント
読む本を探しているなら、初めの一冊はこの本で決まり!です。

『か「」く「」し「」ご「」と「』

入試出題情報

2025年度、獨協埼玉中学校で出題

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【著者】住野よる
【出版社】新潮社

●あらすじ
それぞれ不思議な力を持つ高校生男女5人の物語。

その不思議な力のせいで、5人の”だれか”を想う気持ちは入り乱れ……。

「かくしごと」がいっぱいかくされた、高校生の恋あり友情あり青春物語。

キーワードは、シャンプーの香り??

おすすめポイント
自分でもよくわからない自分へのもどかしさ、本気への恥ずかしさ、ちょっとしたことが気になる自意識の高さ、勘違いからのほろ苦さ、無駄なプライド、そして恋心などなど。
現役の高校生たちが、「あるある」と共感できるシーンがたくさん!
物語に登場する「かくしごと」を抱えた思春期真っ只中の高校生たちが、自分のように、友達のように思えてきます。

友達、好きな人、気になる人いますか?
そんな、だれかの気持ちを知りたいと思っている人におすすめです。

☟2025年5月に映画化された

『小田くん家は南部せんべい店』

入試出題情報

2025年度、駒込中学校で出題

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【著者】髙森美由紀
【出版社】徳間書店

●あらすじ
連作短編物語

小学四年生、弘毅くんの家は「小田せんべい店」。

祖父・よっしーは、南部せんべい一筋の職人だが、子どもぽい面もあり、孫の弘毅くんには、尊敬すべき人であり、ライバルのような存在だ。

そんなよっしーや、しっかり者のおばあちゃん、優しいお父さんとお母さん、頼りになる姉に見守られながら、弘毅が成長していく家族物語。

おすすめポイント
孫にも、家族にも、近所の人にも、孫の友達にも、南部せんべいにも愛情たっぷり!
負けずぎらいで元気いっぱいのおじいちゃん、よっしーに笑えます。

そして泣かせます!
でも「サザエさん」のような、ほがらかな楽しい家族物語と思いきや。
実はこの仲良し家族には、秘密があるのです……。

家族といるのが「めんどくさいな」と思っている人におすすめの本です。

『春、出逢い』

入試出題情報

2025年度、立教新座中学校で出題

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【著者】宮田愛萌
【出版社】講談社

●あらすじ
存続危機の高校文芸部が目指すのは、短歌甲子園出場!

三十一文字に込めた世界をめぐる、高校生たちの青春物語。

日向坂46の元メンバー、宮田愛萌さんの物語が入試で出題されて話題になりました。

☟宮田愛萌さんの「X」(旧ツイッター)つぶやき

宮田愛萌さんによるオリジナル短歌、約六十首も読めます。

おすすめポイント
毎日が退屈……。
そんな、やる気スイッチの入らない人におすすめの本です。

『チョコレート・ピース』

入試出題情報

2025年度、江戸川取手中学校で出題
出題短編:「チョコチップクッキー・フレンドシップ」

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【著者】青山美智子
【出版社】マガジンハウス

●あらすじ
24編のショートショート物語集
(ひとつの物語が5~6ページ程度)

甘くて、苦い。
迷える人生のときどきで口にする、チョコレートはその時ごとに味がちがう!

今日のチョコレートはどんな味だろうか?

どんな味でも優しさがあるチョコレート物語。

チョコレートが大好きな人、必読です!

チョコバナナ、マカダミアナッツチョコ、チョコチップクッキー、シガーチョコ、カカオ、チョコレートアソート。
物語の数だけ登場するチョコレートの数々に、うっとりしちゃいます。

迷える人生のお伴に、チョコレートがほしい。

おすすめポイント
チョコレートを味わうように、人生を味わう。
山あり谷あり、人生いろいろを知っておきたい人におすすめの本です。

『ヒカリノオト』

入試出題情報

2025年度、品川女子学院中学校で出題

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【著者】河邉徹
【出版社】ポプラ社

●あらすじ
ひとりのミュージシャン、シンガーソングライター染谷達也の音楽でつながる連作短編集。

場所や時間を超えて繋がる人たちの思い出の曲とは!?

シンガーソングライター染谷達也の曲が、人生のターニングポイントになった人たちの物語。

音楽が自分を助けてくれたことってありますか?

その音楽を聴くだけで、あのときのことを思いだす。
その音楽を知れば知るほど、自分のことのように思える。
その音楽をだれかと共有すれば、仲間として心が通じ合える。
その音楽を聴けば、勇気づけられる。

音楽の不思議なパワーを感じる小説です。

おすすめポイント
好きな歌手がいる人、思い出の曲おきにいりの曲がある人におすすめです

『私たちの世代は』

入試出題情報

2025年度、城北埼玉中学校で出題

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【著者】瀬尾まいこ
【出版社】文藝春秋社

あらすじ
新型の感染症が広まったとき、小学3年生だった冴(さえ)ちゃんと、心晴(えざきこはる)ちゃん。

別々の場所で、それぞれの悩みを抱えながら、まったく違う人生を送るふたりの少女の成長物語。

ふたりの共通点は、新型の感染症によって人生が振り回されてしまったこと……。

感染症による社会生活の制限をから、経験したこと、生まれた感情はなんだったのか今でも覚えていますか?

我慢したこと、イヤなことだけではなく、あの時感じた「愛」や「優しさ」がきちんとあったはずです。

そして、感染症に振り回された人生は続いていきます。

忘れてしまいそうだけど、生きていくうえで大切なことを思い出させてくれます。

おすすめポイント
人のもつやさしさや愛を忘れてしまいがちな人におすすめです。

『月の立つ林で』

入試出題情報

2025年度、西大和学院中学校で出題
出題短編 第3章「お天道様」
二輪自動車の整備工場を営む高羽さんの物語

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【著者】青山美智子
【出版社】ポプラ社

あらすじ
今の境遇に不満や不安をもち、そんな自分にイライラしている人たちが、前向きになるきっかけをつかむ人生物語

元看護師、芸人、二輪自動車整備士、女子高生、アクセサリー作家。
なんの関わり合いもない人たちなんですが、実はあることで繋がっているのです。

それは……。

共通して聴いているポッドキャストがある!

世代も立場も違う彼らが心の拠り所とするのは、タケトリ・オキナがポッドキャストを通じて届けてくれる「ツキない話」なんです。

「(天体)月のない?」「(運の)ツキがない?」「(終わりがない)ツキない?」
どんな内容のポッドキャストなんだか気になりませんか?

おすすめポイント
お疲れ気味の人におすすめ。
夜ゆったりしたいときに読みたい本です。

入試出題情報

2024年度は江戸川学園取手中学校の中学入試で出題された
出題短編「誰かの朔」

『リカバリー・カバヒコ』

入試出題情報

2025年度、栄東中学校で出題
短編:「奏斗の頭」

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【著者】青山美智子
【出版社】光文社

●あらすじ
連作短編集

公園に設置されているカバのアニマルライド「リカバリー・カバヒコ」の伝説の力を借りながら?前向きになる人たちの物語

おすすめポイント
気持ちから元気になりたい人におすすめ。
涙したり、励まさたり、心が優しくなったり、元気になったり、読んでいる人もリカバリーしてくれる、「すごいぞ、カバヒコ」パワーがあります。

気分が落ち込んでいるときや、自信を失っている時って何かにすがりたいと思いませんか?

それがウワサであろうと、都市伝説であろうと、心のよりどころが欲しい。

そんなときに公園にあるカバのアニマルライド「リカバリー・カバヒコ」がどうやら傷ついた身体を治してくれるらしい!と聞いたら……。

同じマンションの住人が、カバヒコに打ち明けるそれぞれの悩みとは?

成績不振の高校生やママ友との関係に悩む主婦、仕事に悩むウエディングプランナー、嘘をついた小学生、母親との関係に悩む中年男性は「カバヒコパワー」で悩みはどうやって解決するのか?!

☟2024年度の中学入試でも出題されています。

入試出題情報

『リカバリー・カバヒコ』は2024年の中学入試での出題されています。
甲陽学院中学の中学入試で出題された
出題短編:「勇哉の足」

『甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺』

入試出題情報

2025年度、鷗友学園女子中学校で出題

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【著者】田牧大和
【出版社】文藝春秋社

★高校生に特におすすめ

●あらすじ
父親が亡くなったあと、なぜか叔父さんに父の和菓子屋さんを追い出された兄弟。

そんな兄弟は新しい和菓子屋「藍千堂」を始めるのですが……。

叔父さんの意味のない意地悪が続き、つねに和菓子屋はピンチの状態!

でもそんなときに助けてくれるのは……。

江戸の人情たっぷり、和菓子屋物語。

●その他情報
シリーズ化しています

誠実で愛すべき兄弟が、なぜ叔父さんに嫌われているのか?
謎がつねにつきまとう……。

甘さと意地悪と秘密がそろった物語です。

おすすめポイント
時代小説を読んでみたい人、時代小説が初心者におすすめです。

『エヴァーグリーン・ゲーム』

入試出題情報

2025年度、浦和明の星女子中学校で出題

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【著者】石井仁蔵
【出版社】ポプラ社

★高校生に特におすすめ

●あらすじ
連作短編集

章ごとに登場する人物が、どんどんリンクしていくおもしろさ!
飽きることない、スピーディーな物語展開。
想定外の衝撃。

日本ではマイナーな「チェス」でつながる、マイノリティといわれる人たちの物語です。

「死」「暴力」「過酷な運命」がたえずつきまとうなかに希望はあるのか!?

おすすめポイント
自分の運命にウンザリしたことがある人におすすめです。

タイトルからドラマの「トリリオンゲーム」みたいなちょっとコミカルな物語かな?と思って読み始めたのですが、読んでいて辛いシーンもあります。

決して暗い話ではないのですが、心が少し弱っているときに読むと、ちょっとつらく感じるかもしれません。

まるでドラマを見ているかのようにテンポよく展開していくストーリーで、飽きずにどんどん読み進められます。

『うそコンシェルジュ』

入試出題情報

2025年度、洗足学園中学校で出題

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【著者】津村記久子
【出版社】新潮社

★高校生に特におすすめ

●あらすじ
11の短編集

社会のなかで、他人とどうにか自分をすり合わせながら生きていく人たちの物語。

表題作「うそコンシュルジュ」は、ひとつのウソをきっかけに、他人のうそを手助けをするようになる女性の物語。

続編の「続うそコンシェルジュ」ほか短編9編、合計11編の短編集です。

おすすめポイント
自分がちょっと社会から浮いているかもと思ったときにおすすめの本です。

いくつになっても、だれもが、ちょっと考えると「あれ?」と思ってしまう人間関係が上手に書き出されています。

表題作「うそコンシュルジュ」もおもしろいのですが、他の作品も読みやすくて共感しやすいです。

「あ~、そういうことあるある!」と、つぶやいてしまうかも。
そしてちょっと笑ってしまうかも。

『桜の木が見守るキャフェ』

入試出題情報

2025年度、女子学院中学校で出題

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【著者】標野凪
【出版社】文藝春秋社

●あらすじ
連作短編集

季節の和菓子とお茶、そしてそっと心によりそってくれる店主がいる〈キャフェ チェリー・ブラッサム〉が舞台。

桜の木が見守るカフェの一年間を通して、お客様ひとりひとりがすこしづつ成長し、前にむかって進んでいく姿が描かれます。

自分の生き方を応援してくれる癒しとエールの物語。

おいしい和菓子を食べお茶を飲んで、自然の雄大さを感じながら読みたくなる本です。

人と比べない、自分の良さを自分で褒めてあげたくなる!

やさしい気持ちがあふれでてきて、ほんわりと気持ちがよくなります。

おすすめポイント
心にちょっとささった”とげ”をぬくように……、そっとあなたを励まし、いやしてくれます。

『百年の子』

入試出題情報

2025年度、開成中学校で出題

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【著者】古内一絵
【出版社】小学館

★特に高校生におすすめ

●あらすじ
社会人28歳の明日花は、会社の仕事で100年の歴史を調べるうちに、祖母のもつ秘密に気づく!
令和から見た「昭和」「戦争」「女性」「子ども」がよみがえる物語。

戦争がおこなわれている社会って想像できますか?
自分がやりたいことが普通に挑戦できない、制約の多い社会に生きるってどんな感じなのか理解できますか?

これから生きていく未来を考えるうえで、みすごせない「歴史」と向き合えます。

戦争のなかで、子どもたちは、女性たちはどう生きてきたのか?

けっこうな長編物語ですが、ぜひ挑戦して読んでほしいです。

おすすめポイント
遠くて近い「昭和」はどんな時代だったのか、「戦争」を経験するとはどういうことなのか?を知りたい人におすすめです。

『藍を継ぐ海』

入試出題情報

2025年度、麻布中学校で出題
出題短編「藍を継ぐ海」

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【著者】伊与原新
【出版社】新潮社

★特に高校生におすすめ

●あらすじ
5つの短編集

人間なんてちっぽけだ!
人の想い通りにならないものなんて、世の中にはたくさんある!

自然や地球、生物、歴史の力強さをおもいしらされる物語。

おすすめポイント
科学が融合した小説なので、理系の人たちにおすすめです。

『アーセナルにおいでよ』

入試出題情報

2025年度、甲陽学院中学で出題

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【著者】あさのあつこ
【出版社】文藝春秋社

●あらすじ
背が高いのがコンプレックス、言いたいことがはっきり言えない高校3年生の千香ちゃん。

中学生で不登校になった千香の同級生で初恋の相手、甲斐くん。

甲斐の友達で人懐っこいがなぜか逮捕歴のある稲作(いなつくり)陽太くん。

千香たちよりも年上の元経理事務所勤め、かわいいけれどサバサバ女子の古藤里佳子さん。

若者の4人が、それぞれの個性と能力を発揮しスタートアップ企業を立ち上げる青春物語。

おすすめポイント
自分の個性は社会の中できっと役に立つ!
自分の持ち味を発揮しながら、会社「アーセナル」を立ち上げていく4人の生き生きした行動、前向きな気持ちは、読んでいるだけで読者を元気にさせてくれます。

自分に自信がない人、元気になりたいと思っている人におすすめです。

2025年度 中学入試で出題されたおすすめ本リスト

小学高学年~中学生におすすめ本

美術教室に通い始める少女の物語

車いすの女子高校生とやる気なし男子高校生の物語

いい子ちゃんでいるのがたいへんな女子中学生の物語

保育園で職場体験をした中学生の物語

☟児童書で読むならこちら

赤と緑が見分けられない少年の物語

料理にハマる少女の物語

中学生活にアタフタする少女の物語

初めてホケツになった少年の物語

自分の「居場所」を作り出す中学生の物語

異文化の子と料理で仲良くなりたい女子中学生の物語

俳句で新しい世界に飛び込む女子中学生の物語

ボクシングで自分を変える女子中学生の物語

真実を探す!女子3人の物語

中学生男女4人の中学3年間の物語

ピアノ自分を変える男子小学生の物語

意外なクラスメイトと関わることになる女子中学生の物語

食べることに苦しむ3人の女子中学生の給食革命物語

東京の大学に憧れる少女の物語

誕生日にまつわる物語

物語の中と現実を行き来するファンタジー

不思議な2つの家族の共同生活物語

「詩」の世界がわかる

高校生におすすめ本

目指せ!甲子園 母と息子の物語

「かくしごと」がいっぱい!高校生の青春物語

ユニークな祖父が率いる小田くん家族の物語

短歌甲子園出場をめざす、高校生たちの青春物語

チョコレートが生み出す物語

ひとりのミュージシャンへの想いでつながる人たちの物語

コロナ禍を経験した少女ふたりの成長物語

ポッドキャストを通じて繋がる人たちの物語

カバのアニマルライドの物語

江戸時代 和菓子店を営む兄弟の物語

「チェス」でつながる人たちの物語

他人と自分をすり合わせながら生きる人たちの物語【短編集】

癒しの和菓子カフェ物語

「昭和」「戦争」「女性」がよみがえる物語

自然や地球、生物の力強さを知る物語

若者4人が企業を立ち上げる青春物語

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