2025/5/31 更新しました
中学・高校入試でも話題!原田マハさんの小説、読んでみませんか?
ここ数年、原田マハさんの本が中学・高校入試の問題文としてたびたび登場しています。
「入試に出るなんて、難しそう…」と思うかもしれませんが、
実はマハさんの小説はとっても読みやすくて、心に響くんです。
読むと、「前向きになれる」「元気が出る」「人にやさしくなれる」
――そんな気持ちになれるお話がたくさんあります。
もうひとつの魅力は、美術・アートの世界を書き出していること。
マハさんはもともと美術館で働いていたアートキュレーター(学芸員)。
その経験を活かして、美術の知識がたっぷりつまった物語を描いています。
絵にまつわる謎や、画家たちの知られざるエピソードが、フィクションの中でいきいきと動き出す……。
美術に興味がなくても、思わず引きこまれる面白さがあります。
さあ、あなたも原田マハさんの世界に、ひと足ふみ入れてみませんか?
1962年生まれ。
馬里邑美術館、伊藤忠商事、森ビル森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館に勤務後、2002年にフリーのアートキュレーター(学芸員)になる。
2003年に執筆活動を始めた。
彼女の小説はキュレーターの経歴とも相まって、美術を題材とした作品が多い。
兄は小説家の原田宗典さん。
【参考:原田マハwikipediaより】
せっかく本を読むなら、入試に出た本を読んでみませんか?
このブログでは、中学入試・高校入試で出題された本のなかから選んでいます。なぜなら……。

中学・高校受験出題本はとにかくおもしろい!
国語の専門家である国語の先生たちが選んだ本はどれも失敗なし!なのです。
『生きるぼくら』

麻生人生(男)24歳 引きこもり生活中
●表紙情報
東山魁夷《緑響く》
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【著者】原田マハ
【出版社】徳間書店
●あらすじ
麻生人生、24歳。現在、ひきこもり生活まっしぐら。
そんな彼のもとから、たった一人の家族──お母さんがまさかの家出!?
「え、これからどうやって生きてけばいいの……?」
行き場をなくした人生は、しぶしぶ別れた父の実家へ向かうことに。
でも、久しぶりに会ったおばあちゃんは認知症になっていて、人生のことを忘れていた。
しかもなぜか、見知らぬ女の子と一緒に暮らしてるってどういうこと!?
次々と巻き起こる”人生の転機”に、逃げ続けていた彼が少しずつ向き合っていく──。
「人と関わるのが苦手」だった青年が、あたたかい出会いと、人と関わりあう日々の中で、
“自分らしく生きる”意味を少しずつ見つけていく成長物語。

おすすめポイント
いじめや引きこもり、農業の担い手不足、認知症、孤独、貧困…。
この物語には、いまの社会が抱える“リアルな問題”が詰まっています。
でも、ただ重たいだけじゃない。
悩みながらも前に進もうとする登場人物たちの姿に、
「自分にもできるかも」「誰かとつながりたい」――そんな希望が湧いてくる、あたたかくて希望のあるストーリーです。
2024年度、東京都市大学等々力中学校の中学入試で出題された
2017年度、聖光学院中学校の中学入試で出題された
『一分間だけ』

恋人と犬を飼い始めた会社員の女性
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【著者】原田マハ
【出版社】宝島社
●あらすじ
犬中心の生活をしていたはずなのに――。
毎日の生活が変わっていくと、
大切にしていたはずのものが、少しずつ見えなくなることってありませんか?
そんな経験がある人に、ぜひ読んでほしい一冊です。
ファッション雑誌の編集者・藍が同居する恋人と飼い始めたのは、ゴールデンレトリバーのリラ。
最初は幸せだった日々も、仕事や環境の変化で少しずつすれ違いが生まれ、いつの間にか、リラへの気持ちも揺れはじめてしまいます。
でもリラは、変わらず体いっぱいの愛情で藍に向き合ってくれるのですが……。
リラが教えてくれた「本当に大切なもの」とは?
犬と人との絆に号泣する!!物語です。
2025年度、芝中学校の中学入試で出題された

おすすめポイント
飼い主に従順な犬の愛くるしさが、辛さや苦しみになっていくなんて……。
動物好きな人、ペットを飼っている人なら号泣まちがいなしの本です。
いや、犬のリラを自分の大切な人と置きかえれば、もうだれもが、涙を止めることができません!!
『板上に咲く花』➡美術・アート小説

木版画家、棟方志功
板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh (幻冬舎単行本)
●表紙情報
棟方志功の版画
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【著者】原田マハ
【出版社】幻冬舎
●あらすじ
木版画で世界を変えた人がいます。
ちょっと変わり者だけど、純粋で、めちゃくちゃアツい芸術家・棟方志功(むなかたしこう)です。
この本は志功の生涯を描きだした、ただの「芸術家伝記」ではありません。
いつも志功のために墨をすり続け、そばで支え続けた志功の奥さん、チヤさんの目から見た志功の姿が語られるのです。
お金がなくても、運が悪くても、夢をあきらめない!
志功とチヤ、そして家族の”あったかくてちょっぴり泣ける”、棟方志功物語。
努力・情熱・愛がギュッと詰まっています。
2025年度、立教新座高校の高校入試で出題された

おすすめポイント
青森弁で語られる物語にどっぷりハマってしまいます。
ゴッホにあこがれた棟方志功。
そして、志功と「民藝」を愛した柳宗悦との出会い――。
原田マハさんの他の作品ともつながるような、そんな面白さも感じられます。
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『リーチ先生』➡美術・アート小説

実在した英国人陶芸家、バーナード・リーチ
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【著者】原田マハ
【出版社】集英社
●あらすじ
世界を旅した、情熱の陶芸家がいた。
その名は、バーナード・リーチ。
イギリス生まれ、日本を愛した男。
明治・大正・昭和——三つの時代を生き、日本とイギリスを行き来しながら、リーチは「陶芸(民藝)」を求め続けた。
彼が若いころ出会った、まだまだ未熟な若手陶芸家・亀ちゃん。
そして、リーチを取り巻く若い日本人芸術家たちとの出会い。
彼らと語り合い、ぶつかり合いながら、友情をはぐくみ、青春をもう一度生きるように、リーチは作品に向き合っていく。
年をとっても、情熱はまるで炎のように消えない。
ひとつの道を極めようとしたリーチの生きざまは、めちゃくちゃカッコいい。
これは、夢を追いかけ続けたひとりの男の、リアルで熱いアート人生ドラマなんです。

おすすめポイント
明治時代に活躍した芸術家たちが次々と登場してびっくり!
柳宗悦、富本憲吉、濱田庄司、河井寛次郎、志賀直哉、岸田劉生、武者小路実篤…。
若き芸術家たちの熱気やエネルギーが、リアルに伝わってきます。
長編ですが、主人公・リーチの人生にワクワクしながら読み進められます。
2024年度、都立国分寺高校の高校入試で出題された
『デトロイト美術館の奇跡』➡美術・アート小説

セザンヌ、デトロイトに住む人たち
●表紙情報
ポール・セザンヌ
妻オルタンスを描いた肖像画《マダム・セザンヌ》
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【著者】原田マハ
【出版社】新潮社
●あらすじ
もし、あなたの住む市が破産寸前になったら…どうする?
しかもその危機を救う方法が、美術館の超お宝コレクションを売ることだったら――!
モネ、ゴッホ、ピカソ、マティス、セザンヌ…。
世界に誇る名画たちが売られちゃう!?
誇りであるアートを守るか、生活を守るか――市民が迫られる究極の選択。
本当にあったお話をもとにした感動ストーリー。
「大切なものってなんだろう?」って考えたくなる一冊です
2023年度、開智高校の高校入試で出題された

おすすめポイント
絵画を家族のように愛する人たちが起こす奇跡!
大切なものを想う気持ちには、計り知れない力があります。
その力は、まっすぐに私たちの心を打ち、深い感動を届けてくれます。
文庫本で140ページ程度で短い物語ですが、心にあたたかさが残る素敵な物語です。
『暗幕のゲルニカ』➡美術・アート小説

ピカソに関わる女性ふたり
●表紙情報
ピカソ
代表作《ゲルニカ》
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【著者】原田マハ
【出版社】新潮社
●あらすじ
「ピカソの絵って、なんだかよくわからない」
「名前は知ってるけど、どんな人だったの?」
そんなふうに思ったこと、ありませんか?
世界的に有名なピカソの名画《ゲルニカ》に迫るアート・サスペンス。
時代を超えてつながる“ふたりの女性”の視点から、《ゲルニカ》に隠された秘密を追う、ミステリーのようなストーリーです。
現代の主人公は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)のキュレーター・八神瑤子。
彼女は、国連本部に飾られていた《ゲルニカ》のタペストリーが突然姿を消した事件に巻き込まれます。
そこから明らかになる《ゲルニカ》にまつわる知られざる真実とは…?
もうひとりの主人公は、ピカソの恋人であり、写真家でもあったドラ・マール。
彼女は、実際に《ゲルニカ》が描かれていく様子を、ピカソのすぐそばで見ていました。
スペイン(ピカソの祖国)内戦の中で、ピカソは何を思い、あの絵に何を込めたのでしょうか?
《ゲルニカ》はなぜ描かれたのか?
アートと歴史、謎が交差するこの物語の先に、きっとあなたも「ピカソをもっと知りたい」と思うはずです。
2018年度、海陽中学校の中学入試で出題された

おすすめポイント
作品「ゲルニカ」の謎だけでなく、ピカソ自身の人生にも迫る物語。
天才画家といわれるピカソの人間臭さがみえてくるのがおもしろいです。
『奇跡の人』

三重苦を持つ少女と教育係の女性
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【著者】原田マハ
【出版社】双葉社
●あらすじ
「光の言葉を信じて」ある少女と先生の奇跡の物語。
明治時代の青森・弘前。あるお屋敷に、一人の少女がいました。
目が見えず、耳も聞こえず、声も出せない少女。
その名は介良(けら)れん。
家族すら存在すらないものとして扱っていた彼女に、ただ一人、手を差しのべた女性がいました。
彼女の名は 去場安(さりばあん)。れんの教育係となった先生です。
れんに「言葉」と「心」を届けたい——。
その思いだけで、安先生は立ち上がりました。
あのヘレン・ケラーとサリバン先生のように、希望の光を信じて。
ふたりのあいだに、ほんとうの「言葉」が通じる日は来るのか?
極寒の雪国に明るい光が差し込む、奇跡と感動の物語です。
2016年度、浦和実業学園中学校の中学入試で出題された

おすすめポイント
生きるってすごいことなんだな~と、感動で胸がいっぱいに。
涙がとまりませんでした。
人間のもつ無限の可能性に勇気づけられます。
『翔ぶ少女』

震災で両親を亡くした少女、丹華(ニケ)
●表紙情報
エーゲ海のサモトラケ島で発見されたヘレニズム期(紀元前190年頃の制作と推定)の勝利の女神ニケの彫像
靴の「NIKE」のロゴマークは、ニケの翼をモチーフにしている
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【著者】原田マハ
【出版社】ポプラ社
●あらすじ
“勝利の女神ニケ”と同じ名を持つ少女が起こす、奇跡とは?
1995年、神戸市長田区。
未曾有の大地震が町を襲い、多くの命が失われた。
小学1年生の丹華(にけ)は、両親を亡くし、兄と妹とともに家の下敷きに。
そんな彼らを救ったのは、医師・ゼロ先生だった。
がれきの中で生まれた、不思議な絆。
幼い兄妹とゼロ先生は、復興する町でともに暮らし、少しずつ希望を取り戻していく。
けれど、それはまだ「奇跡の始まり」にすぎなかった。
ニケ――それは勝利の女神の名。
その名に込められた想いが、やがて想像を超える出来事を呼び起こす!
未来へ踏み出す勇気と希望をくれる、やさしさにあふれた不思議な物語です。
2018年度、成城中学校の中学入試で出題された
2016年度、芝中学校、清泉女学院中学校、鎌倉女子中等部の中学入試で出題された

おすすめポイント
震災を経験した子どもの心の内がひしひしと伝わってきて、胸がいたくなるシーンもあります。
でもこの本は、震災の苦しみや、それを乗り越えるといった、ただの感動物語じゃないのです。
震災という重いテーマが書かれているけれど、すがすがしさも感じられる不思議な物語になっています。
『リボルバー』➡美術・アート小説

ゴッホの死の謎に迫る女性
●表紙情報
フィンセント・ファン・ゴッホ
《ひまわり》
ロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵のもの
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【著者】原田マハ
【出版社】幻冬舎
●あらすじ
誰もが知る画家、フィンセント・ファン・ゴッホ。
彼の死は「拳銃(リボルバー)による自殺」とされています。
――でも、本当にそうだったのでしょうか?
物語は、ある日パリのオークション会社に届いた1丁の古びた拳銃から始まります。
それは、ゴッホが命を絶ったとされる“凶器”だというのです。
オークション会社で働く高遠冴は、真相を探るうちに、ゴッホとゴーギャン――二人の画家が南フランスで過ごした数か月間の、知られざる秘密に迫っていきます。
友情? それとも裏切り?
芸術と狂気が交差するなかで、冴がたどりついた“真実”とは?
アートと歴史をめぐる、ハラハラドキドキのゴッホの死をめぐるミステリー。
そしてゴッホとゴーギャンのゆがんだ友情が、読む人の胸を深く打つ一冊です。
2025年度、渋谷教育学園渋谷中学校(帰国生)の中学入試で出題された

おすすめポイント
ゴッホの死。
そして、ゴッホとゴーギャンのすれ違う気持ち――。
どちらも本当のところはわかりません。
でも、原田マハさんの描く世界は、その「わからないはずの真実」を、まるで目の前に広がるように感じさせてくれるのです。
情景が浮かび、気持ちが伝わってきて、物語にどっぷりと引きこまれてしまいました。
『スイート・ホーム』

町の洋菓子店を営む家族とお客様
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【著者】原田マハ
【出版社】ポプラ社
●あらすじ
お菓子の甘さが、心にやさしさを染みわたらせる連作短編集。
舞台は、地元で親しまれている小さな洋菓子店「スイート・ホーム」。
そこを営む家族と、お店を訪れるお客さまたち――。
それぞれの家族にまつわる、あたたかな物語がつづられます。
「スイート・ホーム」のお菓子には、しあわせのレシピがこっそり入っているのかも?
誰かを大切に想う気持ち。
何気ない日々の中にある、小さな幸せ。
それらをそっとすくい上げた、とびきり温かな“家族の絆”の物語です。
2019年度、関西大倉高等学校の高校入試で出題された

おすすめポイント
やさしくて、おいしい。
やさしい気持ちになれる家族物語でもあり、甘い洋菓子が食べたくなる、おいしいお菓子物語でもあります。
『あなたは、誰かの大切な人』

だれかにとって大切な人たち
●表紙情報
マーク・ロスコ
《壁画 No.1》のためのスケッチ
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【著者】原田マハ
【出版社】PHP研究所
●あらすじ
ふとした瞬間に、「あ、この人って自分にとってすごく大切なんだ」って思う。
そんな“かけがえのない誰か”に気づく、6つの心あたたまる物語。
「自分にとって大切な人って、誰だろう?」
いつも一緒にいる人じゃなくても、仲がめちゃくちゃ良いわけじゃなくても。
ちょっとした言葉や出来事で、その人の大切さに気づく瞬間があるんです。
読めばきっと、心がじんわりあたたかくなって、気づけば涙がスッとこぼれてる。
そんな感動を味わえます。

おすすめポイント
自分の大切な人はもちろん、そしてなによりも、だれかの大切な人だろう自分を大切にしたい。
そんな心がやさしさや、幸せをうみだしてくれるんじゃないかなと、心おだやかになれます。
2024年度、横浜学園高校の高校入試で出題された
出題短編:「無用な人」
短編小説「無用の人」をもとに脚本を書き下ろし、監督デビュー!
父と娘の物語「無用な人」が著者の原田マハさんが自ら監督となり(初監督作品!)、映画化されます。2026年公開予定だそうです。
/
作家 #原田マハ が映画監督デビュー✨
映画『#無用の人』
2026年公開決定!
\
短編集『あなたは、誰かの大切な人』に
収録された一編「無用の人」を自ら映像化!
監督・脚本を務めることが決定しました🎬
ご期待ください🖼https://t.co/b9Fmr32BL1#映画無用の人 @haradamaha @kodanshabunko pic.twitter.com/pQLjpPC2By— 映画『無用の人』公式X (@muyou_movie) March 12, 2025
『さいはての彼女』

人生につまづいた女性たち
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【著者】原田マハ
【出版社】角川書店(角川グループパブリッシング)
●あらすじ
ちょっと元気が出て前向きになれる、4つの“旅と再出発”の物語。
なんだか最近、うまくいかない。
気づけばため息ばっかり……そんなとき、思いきって旅に出てみたら?
この本に登場するのは、気持ちが落ち込んだり、ちょっと疲れちゃった女性たち。
でも彼女たちは「このままじゃイヤだ!」と、いつもの日常からぬけ出して旅に出ることに!
行き先はバラバラ。出会う人も全然ちがう。
だけど、ちょっとした出来事や風景が、ふしぎと心をほぐしてくれる。
「こんな生き方もアリかも」
「わたし、もっと自由でいいんだ」
――そんなふうに、旅が彼女たちの背中をそっと押してくれるんです。
読んだら、きっとあなたもどこかへ行きたくなる!

おすすめポイント
泣ける!前向きになれる!旅に出たくなる!
人生っておもしろいし、それを味わうために生きているんだと思える、旅気分を味わえる。
ちょっと人生に迷ったときの、優しい地図みたいな本です。
2022年度、東京都市大学付属中学校の中学入試で出題された
出題短編:「冬空のクレーン」
『星がひとつほしいとの祈り』

人生の岐路にたった20代~50代の女性たち
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【著者】原田マハ
【出版社】実業之日本社
●あらすじ
親子ってむずかしい。
夫婦ってよくわかんない。
人生って、やっぱりひと筋縄じゃいかない!
20代から50代まで、いろんな年代の女性たちそれぞれが「今、どうする?」って悩む瞬間に立ってる。
そんな彼女たちを救ってくれるのは?
景色や空気、ふとした音や匂い……
そんな情景が、彼女たちの心の中をそっと映し出していく。
恋、家族、仕事、夢。
どれも大切で、どれも簡単じゃないけど、
その中にちゃんと「やさしさ」と「希望」があるんだって、読めばわかる。
心がちょっと疲れたとき、モヤモヤした気分の日にぴったり。
読み終わるころには、なんだか胸がスッとして、
「よし、またがんばってみようかな」って思えるかも。

おすすめポイント
押しつけがましくなく、そっとやさしく癒してくれて、さらに気持ちを前向きにさせてくれるパワーをもつ物語です。
弱っているとき、疲れているときにおすすめです。
2022年度、都立八王子東高校の高校入試で出題された
出題短編:「斉唱」
『キネマの神様』

突然会社を辞め無職、39歳独身女性の歩(あゆみ)
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【著者】原田マハ
【出版社】文藝春秋社
●あらすじ
39歳、独身、突然会社を辞めて無職になった娘・歩(あゆみ)。
父はというと、趣味は映画とギャンブル、そして借金まみれ。
そんなふたりの仲は……正直、最悪。
だけどある日、”映画の神様”がふたりの前に現れて——!?
話すことも会うこともほぼなし、でもほんとは気になっている。
素直になれない、不器用だけど、あったかい。
親子ってめんどくさい。でもやっぱり、いいかも。
そんな気持ちになれる一冊です!
映画をきっかけに少しずつ歩み寄っていく、ぶつかりながらも心を通わせていく、不器用な父と娘の親子のダブル再生物語です。

おすすめポイント
親子って、意外とお互いのこと、ちゃんと知らないのかもしれない。
読みながら、「なんか分かる気がする」と思ったり、ふと見える親子の愛情にほんわかしたり、ホロリと泣けたりもしちゃいます。
親への、子どもへの、愛おしさが倍増します!
2022年度、茗渓学園中学校の中学入試で出題された
『独立記念日』

人生につまづき中の女性たち
●表紙情報
ゴッホ
《花咲くアーモンドの木の枝》
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【著者】原田マハ
【出版社】PHP研究所
●あらすじ
ちょっとした出会いが、人生をガラッと変えることって……あるかもしれない。
“人生再スタート”の瞬間がつまった24の短編が入っています。
人生はいいことばかりじゃないし、突然に不幸が降りかかることもある。
それでも悩みながら、つまづきながらも立ち上がって、一歩一歩確実に前へ進む女性たち。
「この人、自分に似てるかも」って思ったり、
「こんなふうに生きるのもアリかも」ってワクワクしたり。
泣けたり、笑えたり、じんわり心にしみたり——
読んでいるうちに、自分の感情までぐるぐる動き出す。
読んだ後はすっきりする、心の栄養剤のような短編集です。

おすすめポイント
不思議とこの本を読めば、「大丈夫。私ももう一回、頑張ってみよう」って思えるんです。
モヤモヤしてるとき、ちょっと元気がほしいときに読んでほしいです。
2021年度、成蹊中学校の中学入試で出題された
出題短編:「名もない星座」
『常設展示室』➡美術・アート小説

昨日とは違う自分に気づいた女性たち
●表紙情報
フェルメール
《デルフトの眺望》
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【著者】原田マハ
【出版社】新潮社
●あらすじ
ピカソ、フェルメール、ゴッホ、マティス、東山魁夷……、誰もが一度は耳にしたことのある有名な画家たち。
そんな有名画家が描いた実在する6枚の絵画から、うまれる物語とは?
でも、ただのアート紹介じゃありません。
物語の主人公たちは、美術館で働く人たちであり、それぞれ「昨日とはまるで違う人生」を歩き始めた人たち。
不安や恐怖、悲しみ……思いがけない状況に、どう向き合うのか?
そんなとき、ふと訪れた美術館。
そこに飾られている“常設展示”の絵画たちが、静かに語りかけてくるんです。
変わっていく日々の中で、変わらずそこにいる絵たち。
その存在に支えられて、登場人物たちは少しずつ前に進んでいきます。
美術にくわしくなくても大丈夫。
絵に込められた想いや、人の心に届く“何か”を感じたとき、あなたの中でも、なにかが静かに動き出すかもしれません。
“本物の名画”をもとにした、アートと人生がリンクする、不思議でやさしい6つのストーリー。
読んだあと、美術館に行ってみたくなるはず。

おすすめポイント
当り前、いつも通りの毎日が、大切で愛おしく感じられるようになります。
そして絵画に興味がわいてきます。
アートがあなたの新しい趣味になるかもしれません。
2020年度、淑徳与野中学校の中学入試で出題された
出題短編:「群青」
『たゆたえども沈まず』➡美術・アート小説

有名な画家ゴッホとゴッホと関わるパリに住む日本人画商
●表紙情報
ゴッホ
《星月夜》
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【著者】原田マハ
【出版社】文藝春秋社
●あらすじ
「ゴッホって、ひまわりの絵を描いた人でしょ?」
そんな“アート初心者”にこそ読んでほしい、ゴッホの知られざる物語!
実はあのゴッホ、若いころは全然売れない画家だったんです。
そんな彼の人生にかかわったのが、なんと日本人!?
その名は林忠正。
パリの美術界で浮世絵を売っていた、超やり手の画商です。
➡実在した人物!!
芸術にすべてをかける天才ゴッホ、兄を支える弟テオ、そして日本からやってきた忠正。
この3人の出会いが、やがて“世界を変える一枚”を生むなんて……だれが想像したでしょう?
歴史×芸術×情熱の、ビッグコラボ!
読めばゴッホがもっと好きになる。
そして、美術館にも行きたくなる。そんな一冊です!

おすすめポイント
原田さんの描くゴッホは……。
ゴッホのダメ男ぐあいが、もはや愛おしいです。
アートってよくわからない? でも大丈夫!
この本は、美術のことをまったく知らなくても楽しめます。
むしろ「えっ、こんなドラマあったの!?」ってページをめくる手が止まらなくなるはずです。
2019年度、神奈川県の公立高校入試で出題された
『いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画』➡美術・アート新書

原田マハさんの名画紹介
●画像をクリックするとアマゾンへ
【著者】原田マハ
【出版社】集英社
●あらすじ
美術をテーマにした小説で圧倒的な人気を誇る原田マハさん。
そんなマハさんが選んだ、心を動かす“名画”とは?
作家人生に大きな影響を与えた作品や、美術史の転換点となった絵画をわかりやすく紹介。
さらに、マハさんの小説に登場する名画も多数登場します。
原田マハファンはもちろん、アート初心者にもおすすめの一冊です!
*小説ではありません

おすすめポイント
時代を超えて、世界中を魅了する絵画の魅力とは?
絵画に秘められた強烈な力を原田マハさんが熱く語ってくれます。
2020年度、広島県の公立高校入試で出題された
原田マハの入試出題本リスト
中学入試・高校入試で出題された、原田マハさんの「前向きになれる物語」「読みやすい小説」「アート小説」を紹介しました。
お気に入りの本を見つけて、原田マハさんの世界観を楽しんでください。

あなたの好みの本を選んで読んでみてね。
引きこもり青年の成長物語☟
犬と女性の物語☟
【美術・アート小説】棟方志功の物語☟
【美術・アート小説】陶芸に生涯をかけたイギリス人男性の物語☟
【美術・アート小説】アートが生んだ奇跡の物語☟
【美術・アート小説】ピカソの物語☟
日本版ヘレンケラー物語☟
震災にあった少女の物語☟
【美術・アート小説】ゴッホの死に迫る物語☟
洋菓子店が舞台の物語☟
大切な人をつづる物語☟
旅が人生を変える物語☟
情景が心揺さぶる物語☟
不器用な父と娘の物語☟
人生再スタート物語☟
【美術・アート小説】実在の絵画がモチーフになった物語☟
【美術・アート小説】ゴッホ物語☟
【美術・アート本】原田マハさんの絵画紹介本☟
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