芸術やアートを通じて新しい世界を知ってみませんか?
絵画といったアート作品がただの「物」ではなく、その作品がもつ想いや歴史を知ると、もっともっと美術やアートを見る楽しさが味わえます。
中学入試や高校入試でも、美術やアートに関係した物語がたくさん出題されています。
せっかく本を読むなら入試に出題された「美術やアート」小説を選んで読んでみるのをおすすめします。
このブログでは、中学入試・高校入試で出題された本のなかから選んでいます。なぜなら……。
中学・高校受験出題本はとにかくおもしろい!
国語の専門家である国語の先生たちが選んだ本はどれも失敗なし!なのです。
『赤と青とエスキース』
この本のアート・芸術ポイント
絵画
エスキース(下書き)
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【著者】青山美智子
【出版社】PHP研究所
●あらすじ
連作短編集
おどろきの物語展開にまどわされる!
いつものやさしさあふれる青山美智子作品とは一味違う!
物語のキーになるのは、メルボルンの若手画家が描いた一枚の「絵画(エスキース)」
30数年にわたる「絵画」の奇跡の物語、そして愛の物語です。
おすすめポイント
この本については、詳しいことを話したくはないのです。
実際に読んでビックリしてほしいから(笑)
2022年度、東京都の公立高校入試で出題された
出題短編:「東京タワーとアーツ・センター」
『線は、僕を描く』
この本のアート・芸術ポイント
水墨画
日本独自の文化、芸術
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【著者】砥上裕將
【出版社】講談社
●主人公
2年前に突然の交通事故で両親を亡くしてから生きる気力を失っている大学1年生の青山霜介(あおやまそうすけ)
●あらすじ
偶然のめぐりあわせで水墨画の巨匠篠田湖山の内弟子になってしまう霜介は、まったく未経験の水墨画の世界を知ることで、どんどん生きる気力を取り戻していきます。
白と黒の水墨画から感じられる生命力がスゴイ!
水墨画の魅力があふれる、ひとりの大学生の蘇生・成長物語です。
●その他情報
続編あり『一線の湖』
おすすめポイント
水墨画についてまったく知らなくても大丈夫。
水墨画、芸術の世界の美しさと醜さに、あっという間にひきこまれます。
2020年度、山梨県の公立高校入試で出題された
2022年度、中央大学付属中学校の中学入試で出題された
2020年度、江戸川取手中学と三輪田学園中学の中学入試で出題された
『線は、僕を描く』映画化情報
●2022年映画化
●主演:横浜流星
『常設展示室』
この本のアート・芸術ポイント
絵画
ピカソ、フェルメール、ラファエロ、ゴッホ、マティス、東山魁夷
美術館に展示されている実在の名作
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【著者】原田マハ
【出版社】新潮社
●あらすじ
アートや美術館をテーマにした1話ごとの短編集
美術館で働く人たちが、仕事を通じて、さまざまな作品やアーティストとの出会いを経験しながら、自分自身を見つめ直していく物語。
名作のもつ歴史と人々の想い、そして人の心を動かすパワーが感じられ、絵画を鑑賞する楽しさを味わえます。
おすすめポイント
美術館の裏側や、作品に込められた思いを知り、アートの楽しさや深さを感じます。
2020年度、淑徳与野中学校の中学入試で出題された
出題短編:「群青」
『君を描けば嘘になる』
この本のアート・芸術ポイント
絵画
美術教室
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【著者】綾崎隼
【出版社】KADOKAWA
●あらすじ
連作短編集
「天才」と「秀才」はどちらが優れているのか?
互いの才能を認め、共に創作し美大に進んだ男女二人に事故が襲う!
過酷な運命が待ち受けていたふたりの青春物語。
おすすめポイント
ミステリー要素やドラマティックな展開もあり!
繊細な感情や、青春の痛々しさと美しさ、人としての成長が書かれた読みごたえありの一冊です。
2022年度、頴明館中学校の中学入試で出題された
『ピカソになれない私たち』
この本のアート・芸術ポイント
絵画
東京美術大学油絵科
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【著者】一色さゆり
【出版社】幻冬舎
●あらすじ
アートや美術の世界に足をふみいれただれもが思う疑問があります。
「才能とは何か」「天才はいるのか?」
美大に通う同じゼミ生の男女4人。
絵を描くことが好きだけれども、自分のスタイルや表現方法に悩み中。
仲間から「才能をみせつけられる」こともあり。
さて彼らは「自分らしさ」をどう見つけるのでしょうか。
おすすめポイント
自分の才能や現実との折り合いに葛藤しながらも、アートと生きる学生の楽しさと辛さの日々を書き出しています。
2021年度、山形県、埼玉県の公立高校入試で出題された
『すきだらけのビストロ うつくしき一皿』
この本のアート・芸術ポイント
食と芸術(アート、音楽など)のコラボレーション
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【著者】冬森灯
【出版社】ポプラ社
●あらすじ
連作短編集
「芸術」のある場所に期間限定で現れる不思議なビストロが舞台!
猫ぽいギャルソンと、シロクマのようなコックがいるキッチンカーで提供されるおいしい料理と、素敵な芸術のコラボ物語。
「失敗を恐れなくても大丈夫」
「人は変わます」
おいしい食事と心に残るアートや美術が、悩める人の背中をそっと押してくれる心温まる物語です。
おすすめポイント
食と芸術が、人の生き方や考え方を変えてくれる、ステキな体験が本を通してできます!
ギャルソンとコックのふたりには秘密があったりと、ちょっとした謎もあります。
2024年度、聖光学院中学校の中学入試で出題された
出題短編:「マエストロのプレジール」
『浅田家』
この本のアート・芸術ポイント
写真
フィルターを通して気づく想い
写真での自己表現の楽しさ
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【著者】中野量太
【出版社】新潮社
●主人公
会社員の浩介
●あらすじ
事実に基づく物語
「家族」って難しいですよね。
関係は日常の中で身近でありながら、ときに複雑に感じる。
そんな家族を写真で撮ってみたら……。
写真を通じて知る「家族の絆」や「人とのつながり」が見えてくる!
家族写真のおもしろさを知った主人公の浩介は、家族写真を撮り続け、さまざまな人々と触れ合いながら人生の喜びや悲しみ、人と人との絆を知り成長していく物語です。
おすすめポイント
家族写真で心を温め、そして笑ってみませんか?
2022年度、森村学園中学校の中学入試で出題された
『浅田家』映画化情報
●2020年映画化
●主演:二宮和也
『リーチ先生』
この本のアート・芸術ポイント
陶芸(民藝)
生活に根づいた作品
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【著者】原田マハ
【出版社】文藝春秋社
●主人公
イギリスの陶芸家バーナード・リーチ(1887ー1979)
実在した人です
●あらすじ
日本に来日し、長年日本に住み、日本の陶芸に深く関わり、日本の文化人たちと交流を深めたバーナード・リーチの生涯を書いた作品です。
大正時代の日本を舞台にし、リーチとその弟子たち、そして当時の文化人たちとの出会いや交流が物語の軸となっていますが。
なによりも、陶芸家バーナード・リーチの人柄や信念、そして異文化の中で挑戦を続けた芸術への情熱がみなぎる感動的な物語なのです。
おすすめポイント
陶芸に真正面から向き合い、生涯をかけるリーチの生き方がカッコイイです。
2021年度、星野学園中学校の中学入試で出題された
2024年度、都立国分寺高校の高校入試で出題された
『活版印刷三日月堂 雲の日記帳』
この本のアート・芸術ポイント
活版印刷
昔ながらの手作業の温かみを感じられる技術
<活版印刷とは>
手作業で、活字を一つ一つ並べて版を組み、インクをつけて刷るもの 文字の”にじみ”や”揺らぎ”がひとつひとつ異なるのが「味」となっています。
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【著者】ほしおさなえ
【出版社】幻冬舎
●主人公
弓子、28歳
川越にある小さな活版印刷所「三日月堂」を営む
●あらすじ
連作短編集
レトロな活版印刷所を舞台にした温かく心に響く物語です。
様々な悩みや想いを抱えた登場人物たちが活版印刷を通じて自分を見つめ直し、勇気をだして一歩踏み出す物語に感動、そして励まされます。
●その他情報
シリーズ化している(全6巻)
おすすめポイント
心にすっと染み入るような柔らかい文章、優しい文章が心を癒してくれます。
「活版印刷三日月堂」シリーズのうちの4冊目『活版印刷三日月堂 雲の日記帳』が、2021年度、日本大学藤沢中学校の中学入試で出題された
出題短編:「街の木の地図」
紹介した美術・アート小説
絵画(エスキース)
水墨画
絵画(美術館に展示してある名作)
絵画(美術教室)
絵画(美大のゼミ)
食と芸術(アート、音楽など)のコラボ
写真
陶芸(民藝)
活版印刷
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