2022年成城中学などの中学入試で出題された本『わたしの気になるあの子』は、小中学生が時間が限られた朝読書の本として読むのにぴったりの本か?おすすめ本か?を検証してみます。
また実際の中学入試ではどのシーンが出題されたのかも調べていますよ。
『わたしの気になるあの子』は、クラスメイトの女の子が突然丸坊主になって学校にやってくるという衝撃的な内容から始まる物語です。
せっかく読むなら中学入試に出題された本を読んでみよう!
『わたしの気になるあの子』朝読書におすすめか?
『わたしの気になるあの子』は、小学高学年・中学生の朝読書におすすめかを検証してみるわよ
『わたしの気になるあの子』は、小中学生の朝読書におすすめかを検証してみます。
<Q1>小学高学年・中学生でも1冊丸ごと読める?
<A>読めます
【理由】ルビがあり、児童書として書かれているため読みやすいです。どちらかといえば、小学高学年生向けです。
<Q2>読んだ後どんな気分になる本?
<A>感動する 元気になれる やさしくなれる
<Q3>どんな小学高学年・中学生おすすめしたい?
●人とは違う多様性の問題に興味がある子ども
●祖父母・親・先生といった大人の考え方に悩み疑問がある子ども
●読書に慣れていない子ども
<Q4>朝読書におすすめ度数は?
3段階【1.難しい 2.挑戦してみて 3.ピッタリ】のうち
「2.挑戦してみて」
【理由】長編小説のため短時間で区切り良く読むのが難しいけれど、内容的にはわかりやすく読みやすいから
『わたしの気になるあの子』は、小学高学年・中学生で十分に読める児童書です。
長編小説なので細かく区切りながら読むことになりますが、ぜひ朝読書を利用して読んでみてほしい本です。
『わたしの気になるあの子』のあらすじ
『わたしの気になるあの子』はどんな本なのかを詳しく紹介するわよ
ポイント①著者
朝比奈蓉子さん
児童文学作家、『わたしの苦手なあの子』『ゆいはぼくのおねえちゃん』など多数の著作あり
ポイント②物語の形式
長編物語(209ページ)
ポイント③主人公
小学6年生瑠美奈ちゃん
小学1年生の弟(男)との扱いが違うおじいちゃんにイライラしている
ポイント④物語のテーマ
友情・多様性
ポイント⑤出版年
単行本:2021年2月
【出版社のあらすじより】
「女の子らしくしろ」と口うるさい祖父にモヤモヤと反感を覚える瑠美奈は、ある日、クラスメイトの詩音が坊主頭で登校してきたことに衝撃を受ける。
詩音は転校生で、最初からあまりクラスに溶け込もうとせず孤立していたのに、ますます浮いてしまう。瑠美奈は詩音が男子からからかわれているのを見かけて助けるが、詩音は頑ななまま。
実は詩音が坊主にしたのは、高校生の姉が、転校先の時代錯誤な校則に抗議するために坊主にし、周囲から理解されないでいるのを助けたかったためだった。それを知った瑠美奈は、なんとかそんな詩音を助けたいと思うようになり…。
「女の子らしく」「高校生らしく」「普通にして」とすぐに言われるけれど、ふつうじゃないって、いけないこと?と考え始めた瑠美奈たち。
「多様性」をテーマにしつつ、人を思うこと、助けあうことについて、深く感じられる物語。
モヤモヤする気持ちを吹っ飛ばしてくれる、スカっとする物語よ。
「おかしいな」と思っていてもなんとなくやっていることや、従っていることに、真正面からぶつかっていくのって勇気がいるけれど、仲間がいると心強いわよね。
瑠美奈ちゃんたちを見習えば、おかしなことに「NO!」と言える勇気をもつ大切さに気づけるはずよ
『わたしの気になるあの子』中学入試での出題箇所は?
2022年に成城中学校、桐朋女子中学校の入試で出題された箇所を調べてみました。
本を読んで「いいな」と思ったシーンが出題されていたわ
①2022年 成城中学校
出題箇所「詩音ちゃんが、坊主にしたことについて風紀委員の野島くんに話しかけられるシーン・詩音ちゃんが、お姉ちゃんとジェンダーの話をするシーン」
このシーン好き!
野島くん、いい味だしている男の子よ。
この子が登場しただけで、物語が一気に明るくなった気がしたもの。
女の子の丸坊主を男の子が認めてくれるっていうのがうれしいわよね。
②2022年 桐朋女子中学校
出題箇所「瑠美奈ちゃんが坊主になって登校してくるシーン 詩音が瑠美奈に坊主になった理由を話すシーン」
問題意識がもちやすい良書でありながらも、子どもが読みやすい本が選ばれているなと思ったわ
『わたしの気になるあの子』まとめ
『わたしの気になるあの子』は、大人の階段を登り始めた小学高学年・中学生が朝読書の時間に挑戦して読んでほしい本です。
長編物語なので、短い時間で読むと日数はかかってしまいますが、、内容がおもしろいので飽きることなく読みきれます。
ふだん読書をしない子どもや、読書が苦手の子どもでも、女の子が丸坊主になるというショッキングな出来事にビックリして、一気に物語に引き込まれてしまうと思いますよ。
大人や世間の常識や当たり前で判断されることに疑問を持ち出した子どもたちにこそ、ぜひ読んでほしいな。
自分の考えを子どもに押し付けていないか、親の側も考えさせられる物語なので、親子で一緒に読むのもおすすめです。
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