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『快晴フライング』(旧『銀色のマーメイド』)古内一絵 小学高学年・中学生の朝読書・感想文用におすすめ本

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中学校の水泳部が舞台になった青春物語『快晴フライング』(旧タイトル『銀色のマーメイド』)を紹介します。

部員がどんどん辞めていき廃部の危機にある水泳部。
とある事情があり3年生の龍一が新主将になります。
部活存続のために新メンバーを探していた隆一が見つけた逸材は、驚きの人だった!

友情、多様性を認める、成長といったテーマが入りこんだ物語です。
感想文用の読書として、朝読書の時間にぜひ読んでほしい本です。

『快晴フライング』(旧タイトル『銀色のマーメイド』)は朝読書におすすめ

『快晴フライング』は小学高学年・中学生の朝読書におすすめかを検証してみるわよ

<Q1>小学高学年・中学生でも1冊丸ごと読める?

<A>読めます
【理由】長編小説です。全体的には長めの物語なので、読み終えるまで日数はかかります。
本を読みなれていれば小学高学年生から読めますが、どちらかといえば中学生におすすめの本です。

<Q2>読んだ後どんな気分になる本?

<A>おもしろい ワクワクドキドキ 感動 泣ける 

<Q3>どんな小学高学年・中学生おすすめしたい?

●スポーツ(水泳)が好きな小学高学年・中学生
●ジェンダー問題に興味のある小学高学年・中学生
●自分自身に悩みのある小学高学年・中学生

<Q4>朝読書におすすめ度数は?

3段階【1.難しい 2.挑戦してみて 3.ピッタリ】のうち「2.挑戦してみて」

【理由】
短時間しかない朝読書で読むと、長めの物語なので読み終わるまで数日かかります。
ただ読み始めたら、怒濤のごとく物語が展開していくので、飽きることなくどんどん読めちゃうくらいおもしろい本です。
朝読書タイムがあっという間に過ぎちゃうはず。

『快晴フライング』は、中学生の朝読書におすすめの本よ(読書慣れしている小学高学年生にもおすすめ)

『快晴フライング』読書感想文のテーマ

『快晴フライング』は読書感想文が書きやすい本よ

読書感想文を書くときにテーマになりそうなものを選んでみました。

  • 自分に似ている登場人物はいた?
  • 自分が龍一だったら部活をどうまとめていく?
  • 登場人物で苦手なタイプの子はいた?そのわけは?
  • 自分が襟香だったら、自分の本音を話せる?外に出せる?
  • 「人間て平等じゃないよな」と思ったことある?

自分なりに感想文が書きやすいテーマを選んでみてね

『快晴フライング』はこんな本

【著者】古内一絵
【出版社】中央公論社
【出版年月】単行本『快晴フライング』2013年4月出版 文庫本2018年9月改題して出版
*アマゾンに試し読みあり

  • 主人公:中学3年の龍一 今まで自分の泳ぎにしか興味がなかったが、事情があり水泳部の主将になる
  • 長編小説
  • 本の長さ:344ページ
  • テーマ:友情、多様性、成長など読みどころ満載の物語
  • 作者は古内一絵さん(本作『銀色のマーメイド』に登場するシャールさんが主人公になった『マカン・マラン』などがある)

実際の性と自分が思う性が一致しない性同一性障害を自覚している美少女襟香ちゃん。
ほかの人には理解しにくい問題を抱えています。母親すら理解してもらえないため、学校では存在を消すように生きているのです。

水泳が得意な彼女は、廃部寸前の弱小水泳部にスカウトされ、そこでようやく本当の自分を認めてくれる仲間に出会えるのです。

襟香ちゃんは、仲間と同じ目標を目指し本気で人と関わったからこそ、自分だけが辛いわけじゃなくて、誰もが本当の自分と折り合いをつけながら生きていることに気づけたんじゃないかな。

きっとこれからも辛いことはたくさんあるだろうけれど、そのいばらの道を選ぶ襟香ちゃんを、この本を読んだあなたもきっと応援したくなるはず。

水泳部主将の龍一くん、水泳部のユニークな面々と、ドラッグクィーンのシャールさんやジャダさん、柳田先生、隆一くんのママだれしもが愛おしい登場人物なのがこの本の魅力です。

誰かのため、自分のため、体いっぱいにいろんなことを吸収して成長していく水泳部員たちの青春はキラキラしていました。

”世界は確かに不公平だけど、明けない夜はどこにもないの。だから変化を恐れては駄目よ”
(p.281)
シャールさんの言葉で号泣です。

【出版社のあらすじより】

危機を迎える。残ったのは「プール好き」のアニオタ&水中歩行要員のみ。部の存続のため部員集めに奔走する龍一は、市民プールで水中を滑降するように泳ぐ〝人魚〟を見つけた。それは同じクラスの謎めいた美少女・雪村襟香で?『快晴フライング』改題

『快晴フライング』と『マカン・マラン』の繋がり

『快晴フライング』に登場するドラッグクィーンのシャールさんが主人公になった作品が、古内一絵さんの人気作『マカン・マラン』シリーズです。

『マカン・マラン』はシャールさんが夜だけ開店する夜食カフェが”マカン・マラン”が舞台になった物語です。
『銀色のマーメイド』の襟香ちゃんのように、悩める人たちが吸い込まれるように集まってくる不思議な夜食カフェなんです。

常連客に柳田先生も登場してます。
1作目の『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』では柳田先生の生徒がやってきますし、2作目の『女王様の夜食カフェ マカン・マランふたたび』では、先生自身が娘との関係に悩みマカン・マランにやってきますよ。

襟香ちゃんも4作目『さよならの夜食 マカン・マランおしまい』の最後の章に登場します。

『快晴フライング』を読んだら、続いて『マカンマラン』シリーズ(4冊)も合わせて読むのをおすすめします。

ますます、シャールさんが大好きになっちゃうわよ

『快晴フライング』まとめ

古内一絵さんの本『快晴フライング』を紹介しました。

『快晴フライング』は、中学生(本好きなら小学高学年)の朝読書で読む本としても、読書感想文を書く本としてもおすすめの一冊です。

襟香ちゃんの理解してもらうのが難しい”性”の悩み(性同一性障害)をとおして、部員たちが心をひとつにし、大会の優勝を目指していく、水泳部員たちの友情と成長を描いたキラキラした青春物語です。

長めの長編小説ですが、ぜひ読んでみてくださいね。


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