小学高学年から中学生におすすめしたい、多感な14歳の気持ちが読める本10冊を紹介します。
14歳って、なんだかイライラしたり、自分に自信がなくなったり、友達が信じられなくなったり、親に反抗したくなったりしませんか。
「自分、どうしちゃったんだろう?」と思っても安心してください。
実は周りのみんなも、似たり寄ったりの悩みを抱えているもんですよ。
同じような気持ちを抱えた、中学2年生の面々に出会える物語、ぜひ読んでみてくださいね。

児童書、ヤングアダルト(YA)ブック、中学受験出題本のおもしろさにどっぷりにハマっている私が実際に本を読んで紹介します。
『給食アンサンブル2』
【著者】如月かずさ
【出版社】光村図書出版
【出版年月】2022年10月
- 主人公:中学2年生のクラスメイト、男女6人
- 連作短編集
- テーマ:自分探し
- 中学入試で出題された『給食アンサンブル』の続編
1作目『給食アンサンブル』は中学1年生たちが主人公でしたが、今回は中学2年生が主人公になっています。
1年生よりもちょっと大人になり、さらに「自分とは?」と思うことが増える子どもたち。
バスケ部をやめた慎吾くん、推しキャラに異常なほど心乱れる朋華、何に対してもクールなカノちゃん、吹奏楽部の改革に燃える優秀キャラの高城くん、心優しい三熊くん、片思いをしている千秋ちゃんの6人が登場します。
周りの自分への評価と、自分自身の自分への評価への違いに悩む子どもたち。
「自分ってどんな人なんだろう?」と、自分について気になり始めた子どもに読んでほしい本です。
『十四歳日和』
【著者】水野瑠見
【出版社】講談社
【出版年月】2019年8月
- 主人公:田んぼと海と山陰ばかりの田舎の中学2年のとあるクラスの生徒男女4人
- 連作短編集
- テーマ:自分探し・友情・家族
- 中学入試で出題された小説
同じクラスメイトでも、彼らの悩みはそれぞれです。
友人との微妙な距離に悩んだり、恋に悩んだり、SNSにふれまわされて自分自身に悩んだり、どうしてもテストで1位を取れなくて悩んだり、そこには現代のリアルな中学生たちが登場します。
だれかをうとましく思ったり、だれかと自分を比べてしまったり、本当の自分を出せなかったり、自分が今までの自分ではない気がしたり。
「まるで自分のよう!」と思う子どもたちが多いはずです。
「なんか自分ってちっぽけだな」「自分って頼りないな」と自信喪失気味のときに読んでほしい本です。
『王妃の帰還』
【著者】柚木麻子
【出版社】実業之日本社
【出版年】2015年4月
- 主人公:母親と二人暮らし、私立女子中の2年生範子ちゃん
- 長編小説
- テーマ:友情
多感なお年頃ともなると、新しいクラス・世界に入ると、気の合う友達ができるかが一番の心配ごとです。
主人公の範子ちゃんはマイペースな仲間4人の地味グループにいたのですが、ある事件をきっかけにクラスの姫グループにいた王妃、滝沢さんが範子たちのグループに入ることになってしまいます。
滝沢さんと範子ちゃんたちに友情は成り立つのでしょうか?
自分らしくいられる仲間といるのが一番!
人にどう思われようとも、自分が居心地のよい仲間をみつけられるといいですよね。
友達関係で悩んだり、モヤモヤしている子どもたち(特に女の子)におすすめです。
『跳べ、暁!』
【著者】藤岡陽子
【出版社】ポプラ社
【出版年】2020年7月
➡2022年文庫本が出版されています。
- 主人公:父親と二人暮らし、中学2年の女の子、春野暁(あかつき)ちゃん
- 長編小説
- テーマ:友情・家族
母親を病で失い、気力を失くして会社を退職した父親との生活に辛さを感じている暁ちゃん。
そんな暁ちゃんは、転校先の平川中で女子バスケット部を立ち上げるのですが、部活のメンバーは、中学受験に失敗しエリート志向の母親と離れて暮らす学年イチの秀才で運動神経ゼロの欣子、日本に不法滞在の身でほとんど学校に来ていないタンザニア人のプミリア、父親の居酒屋を毎日手伝う本田薫など、暁ちゃん同様に、それぞれの家庭の事情に苦しめられているメンバーたちなのです。
彼女たちは、家に帰れば家族の問題を抱え、辛さや諦めを感じながらも、家庭での苦しさを忘れられるバスケットに夢中になっていく中学生の青春物語です。
ありえない、信じられないくらいの家庭状況だと思う子どもたちも多いはずですが、こんな現実だってあるのです。
恵まれた子どもたちにに読んでほしい本です。
『奏のフォルテ』
【著者】黒川 裕子
【出版社】講談社
【出版年】2018年7月
- 主人公:中学校2年生ホルン奏者、遠峰奏くん。音に対して天才的な才能をもつ彼は、普通の中学生活を送るのが難しい
- 長編小説
- テーマ:友情・自分探し
主人公の奏くんは、天才的な音楽感覚をもつだけに普通の生活をするのが難しいうえに、海外の有名音楽学校の受験に落ち、友達との衝突が繰り返され、家族の経済的問題が浮上し、彼を取り巻く状況がどんどん悪化していきます。
そんな苦しいなか、新しい友達でありライバルがきっかけになり、彼の音楽への気持ち、生き方、人との接し方が変化していきます。
恥ずかしくても、自分をさらけ出さないと、友達は応えてくれないのです。
多感な時期、モヤモヤ感があるのに、それを上回るようなみなぎるパワー、でもそれが空回りしてしまう虚しさ、それでもそれがまた新しいパワーになっていく、力強さを感じる物語です。
「人と協調して生きるって難しい」と思っている人におすすめしたい本です。
『あしたの幸福』
【著者】いとうみく
【出版社】理論社
【出版年】2021年2月
- 主人公:父と二人暮らしだった雨音ちゃん、中学2年生
- 長編小説
- テーマ:家族・ヤングケアラー
- 中学入試で出題された小説
突然父親が事故で亡くなってしまい、一度も会ったことがない母と暮らすことになる雨音ちゃん。
思春期で多感な14歳の心は大きく揺れ動きます。
雨音ちゃんや、ヤングケアラーの同級生など、家族に翻弄される子どもたちがどう生きていくのか、子どもらしく生きることはできないのかと考えるキッカケになる本だと思います。
物語は暗いわけではなく、心あたたまる真実があふれていて、「親子っていいな」と思えるシーンがたくさんあります。
反抗期になっている子どもたち、「親だって人間だものな」と思い始めた子どもたちにおすすめの本です。
『きみの存在を意識する』
【著者】梨屋アリエ
【出版社】ポプラ社
【出版年】2019年8月
- 主人公:同じ中学に通う中2年生たち
- 5編の連作短編集
- テーマ:自分らしさ・目に見えない障害がある
ディスレクシアなのかもと思われる理幹ちゃん、字を書くことが難しいという心桜ちゃん、養子になり理幹ちゃんと姉弟になっている拓真くん、友達思いで優等生の小晴ちゃん4人の物語です。
彼ら以外にも、いじわるな男子や、人をいじってばかりいる女子、過敏性で教室にはいれない女の子などが登場し、にぎやかだけど、明るいだけじゃないリアルな中学生活が書かれています。
人の目が気になる、自分の立場が気になる、多感な14歳らしい、大人と子どものはざまにいる彼らの生きる大変さが伝わってきて、胸が痛くなる場面もあります。
でも、それでも彼らはそこから逃げることなく、自分自身に向き合うのです。
その姿は清々しく、青春のキラキラがかんじられる物語です。
「14歳って、大人でもないし、子どもでもない。むずかしいよな」と思っている子どもたちにおすすめです。
『いい人ランキング』
【著者】吉野万里子
【出版社】あすなろ書房
【出版年】2016年8月
- 主人公:中学校2年生の桃ちゃん
- 長編物語
- テーマ:家族・自分探し
- 中学入試で出題された小説
主人公の桃ちゃんは、のんびりマイペースな女の子で、人を疑うことをしない、天然といわれるほど”いい人”と思われている。
そんな桃はクラスで行われた「いい人ランキング」で一位に選ばれた!
それなのに……。
それから桃を取り巻く環境は、露骨ではなくひっそりと、でも確実に変わっていくのです。
いい人なのに、いじめられるって?
多感な子どもたちが集まるクラスには、いろいろな思いが迷走している。
そんななかで、どう生き抜くか!
サバイバルです。
不穏な雰囲気が漂うクラスにウンザリ、お疲れ気味の子どもたちにおすすめの一冊です。
『リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ』
【著者】こまつあやこ
【出版社】講談社
【出版年】2018年6月
- 主人公:中学2年、マレーシアからの帰国子女の沙弥ちゃん
- 長編小説
- テーマ:異文化の違い
- 中学入試で出題された小説
主人公の沙弥ちゃんは、お父さんの仕事の関係で2年ほどマレーシアに住んでいた帰国子女です。
といっても沙弥ちゃんは、それまでは日本の学校に帰っていましたので、主として日本人感覚がある女の子なのですが、中途半端な時期、中学2年の2学期から日本の中学に転校し、日本とマレーシアとの異文化の違いに戸惑ってしまうのです。
多感な時期だからこそ、今まで見えてなかった、いろんなことが気になってしまうのかもしれませんね。
沙弥ちゃんが、中学生といえども、生徒それぞれの事情・考えがあることや、自分の考え・気持ちを相手に上手に伝える大切さを学んでいく姿は頼もしく感じちゃいます。
物語には、友達、家族、異文化、短歌、恋、あらゆる悩みや話題が盛りだくさんに詰まっていて、読みごたえたっぷりです。
自分のもつ価値観にモヤモヤしている子どもたちにおすすめの本です。
『14歳の水平線』
【著者】椰月 美智子
【出版社】双葉社
【文庫出版年】2018年
➡「講談社青い鳥文庫」シリーズでも出版しています。
- 主人公:父親の征人と、息子の14歳の加奈太
- 長編小説
- テーマ:家族・自分との向き合い方
- 中学入試で出題された小説
多感な時期の息子、加奈太と意志の疎通が難しくなってきた父親の征人は、夏休み、加奈太を誘い、故郷の島にやってきます。
物語は、征人(父)の30年前の日々と、キャンプに参加する加奈太(息子)の二つが交差しながら進んでいきます。
息子は、キャンプで飛び込みに熱中し、ケンカで殴り合い、自意識を持てあまし、父親は初恋に身を焦がし、友情を知り、身近な死に直面するのです。
思春期の少年だからこそ感じとる気持ち、感じる空気は、どの時代も同じ。
子どもたちが「わからずや」と思っている両親だって、思春期があったんですよ。
モヤモヤした思春期にイライラしている子ども、両親と意見が合わない子どもにおすすめの本です。
【多感な14歳の気持ちが読める】本リスト
小学高学年から中学生におすすめしたい(特に14歳の君に)、多感な14歳の気持ちが読める本10冊を紹介しました。
14歳って、なんだかイライラしたり、自分に自信がなくなったり、友達が信じられなくなったり、親に反抗したくなったりします。
「自分、どうしちゃったんだろう?」と思っても安心してください。
周りのみんなも、似たり寄ったりの悩みを抱えていますよ。
同じような気持ちを抱えた中学2年生に出会える物語を読んでみてくださいね。

朝読書の時間などを利用して、気になる本があったら読んでみてくださいね
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